第5話 知ってる天井
…ここはどこだ?
この白い天井は…
ああ、自分の家か
あれ?何してたんだっけ
「…ん!」
なんだ…?
「…き…くみさん!」
なまえをよんでる…?
「起きてます?!目が覚めました?!」
「…………おやすみ」
「こらーー!起きたんでしょ!起きなさい!」
「あと3分…」
「3分3分って何時間寝てたと思ってるんですか」
「…じ…かん?……………やば…」
「どうしたんですか?」
「今何曜日?」
「まさか…」
「遅刻だぁ!!!」
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まさか会社に遅刻するとは…
今まで無遅刻ということだけが誇りだったのに
「電話しなきゃ…」
駅に急ぎながらふとそう思う
例の幼女はどうしたかって?
家においてきましたよ、そりゃ
あんなん連れて会社行ったら騒ぎになるどころじゃないだろ
通話相手)もしもし
あ、繋がった
樹)もしもし…
相手)…この番号は…もしかして樹さん?
樹)あ、はい
この声と喋り方は部長だな
部長はどの人にも慕われるような性格をしている
よくドラマや小説に出てくるようなクソ上司とは真反対の存在だ
部長)どうしたの?遅刻なんて珍しいじゃな
い
樹)いや、はあ
ちょっと寝坊というか…
部長)まあ、遅刻の理由はとにかくいいや
体調不良とかなら休んでもいいんだ
よ?
樹)それに関しては大丈夫です
急いで向かってるので…
部長)うん、それなら何より
じゃあなるべく急いでね
樹)はい、わかりました
ありがとうございます
失礼します
よかったぁ…取り敢えずこれで安心だな
ついでに家にも電話かけるか
プルル ガチャ
幼女)樹さん?どうかしたんですか?
樹)電話に出るの早くない?
幼女)なんかくる感じがしてたんですよね
それよりどうかしたんですか?
樹)なんとなくだよ
幼女)なんとなくですかぁ?まあいいですけ
ど
樹)暇だったらテレビの前にあるPS4で遊
んでていいよ
幼女)ほんとですか?!やったぁ!それでは!
あ、電話切れた
なんか元気だなぁ、帰りになんか買って帰ってあげるかな
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会社やっとついたよ…ほんと
なんで電車遅れてるんだよ
しかも遅れた理由が踏切の故障って…
チリン...チリン
ん?なんの音だ?
………………
気のせいか…
それより早く謝りに行かなきゃな
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【筆者】
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