車検
この前の土曜日、車検に行ってきた。
あらかじめオートバックスに予約をしてあり、予約時間である昼の12時に合わせて、少し早めに必要書類を揃えてお伺いした。
はじめに受付をしてくれた年の頃30歳位の彼はあまり愛想がなく、粛々と受付を済ませ、見積もりができたら呼びますので、待っていて下さい、と、何やら数字が書かれた半券を私によこした。
40分位するとアナウンスがあったので受付に行くと、今度は同じ年位の女性の担当の方が見積もりの説明をしてくれた。
開口一番、「油脂類がとても綺麗だと整備の方から言われています」とのことだったので、単純に機嫌が良くなった。先日、自らでオイルとオイルエレメント、ブレーキフルードなどを取り替え、エンジンルームも綺麗にしておいたので、きっと車を大事にしていることが伝わったのだろう。
ちょっと見えた伝票の中に「特になし」の文字が見えたので勝手に一安心したのだが、説明の中で、何やらブレーキのメンテナンスのコースなどというのを説明され、見積もりに計上されていた。
説明によると、ブレーキパッドの面取りをすることで、ブレーキの感触が良くなるなどの効果が期待できるのだという。
足回りも一応自らで整備はしてある。前回車検時にパッドを取り換えたし、その後はブレーキが張り付いたので、キャリパーという部品のオーバーホールを何とかしてみたし、ディスクローターも前後とも取り換えたし、殆どやることはないはずなのである。
このブレーキメンテナンスコースが、確か8千円とかで、こんな風にして利益を上げているのだなと思った。こちらは丁寧にお断りしておいた。
既に20年弱が経過している車なので、一応自分でやってしまうとちょっと危ないATFの交換だけを追加でお願いして、総額で8万5千円位だったので、お願いすることにした。
代車は走行距離800キロ程のスズキが誇る軽自動車アルトの新車だった。オートバックスの代車らしく、最新型のナビとETCが装着されており、私には未だ不可解な、アイドリングストップの機能も付いている。
これに乗り換えて自宅に帰り、指定された午後2時半過ぎに、パートの仕事を終えたカミサンを乗せて、一緒にオートバックスまで引き取りに行った。
「今の軽は広いんだね。これで充分だね。もう一度、新車が買えるといいね」
カミサンはまんまとオートバックスの戦略にはまっていた。
店に到着し、カード一括で全ての支払いを済ませ、車をチェックして下さい、というので、案内されるがままに車まで行くと、メカニックさんがトルクレンチを持って待っていてくれた。
ナットが締まっていることを確認し、引き取り完了となった。
よくよく考えてみれば、2時間程度の時間で、整備代+油脂代おおよそ2万5千円程度を売り上げることができるのだから、車検という制度は、日本の整備業界にとってはなくてはならない仕組みなのだろう。
一方で、私が営業をしていた35年位前は、全部で15万くらいですね、なんてやっていたので、それに比べればかなりディスカウントと見直しが進んだと言えるのかもしれない。
冷静になって評価するなら、新車の代車を無料で借りることができるし、整備代も何もなければ確か1万7千円位だったし、みんな丁寧で、きびきびとやってくれるし、カミサンも「みんな丁寧だね」と褒めていたし、諸費用を含めた全ての金額をカードで決済できるし、何もなければその日に終わるしで、90点くらいはあげてもいいだろう。
行ってみて話をするまでは、何を勧められるのか、何を言われるのかが不安だったが、関係のないことは勧めてこないし、自分がわかっていて、要らないのなら断ればいいしで、こんな心配をすること自体が無駄だという結論であった。
新車で平成15年に買った、現在12万キロ走行のカルディナは、今回の車検も無事に通過し、あと2年乗ることができることになった。さてさて、次は軽自動車になるのかどうか、リースやら残価保証やらいろいろ出てきているので、この辺りもそのうちに研究してみなければと思っている。
まあ、ないだろうなぁ。
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