カメラ沼

 カメラ沼にはまってしまった。


 写真を撮影するのに、いいカメラが欲しいと思っていただけなのに、何故だか今はカメラを修理して販売することを考えている。


 日本は世界に名だたるカメラ生産国らしい。


 沢山生産されているけれど、壊れて修理されないものも多いらしい。


 そこで修理の技術を身につければ、〇〇ですよ、なんてのが一つ。


 もう一つは、今密かに女性に流行っている、とある昔のレンズを専門に、ジャンク品を仕入れて清掃して高く売りましょう、というもの。


 カビや曇りを清掃し、綺麗にして販売すると、利益が出ますよ、なんてのがもう一つ。


 昨日はとある方のオファーを聞いており、こちらを更新するのを忘れてしまい、すみません。


 大抵このような、アフィリエイトにせよ、物販にせよ、せどりにせよ、インターネットを使って行う仕事をしましょう、という情報を得るためには、それなりの費用がかかるのが常だ。


 ノウハウコレクターという言葉がある。これは、これらの高価な情報を買い漁りはするものの、成果が出ずに「その手の高価な情報」のコレクターと化してしまう人のことを言う。何を隠そう、私もその一人である。


 今回紹介していただいたコンサルティングも、かなり高価なものだった。


 アフィリエイトなどとは違い、再現性はかなり高いものの、価格がここまでしてしまうと、到底手が出るものではない。


 このようなコンサルティングは、数多く存在する。FXなどの投資やネット関係のものに多い。


 一時期私もこのような情報を発信する側に回った事があったのだが、見事に失敗し、借金の山を築いた。


 今回のカメラ転売はどうしよう。


 一つだけ、普通車の自動車税二年分位の価格がするコースがあり、これなら無理すれば買うことができるかもしれないのだが、今までのように買って終わりにはならないだろうか。


 ビジネスには自己投資が必要だ、なんて言う人もいて、そりゃそうだとは思うのであるが、今まで一生懸命に借金を返済してきて、ようやく落ち着いてきたと思っているところに、再び借金をするのは、どうも気がひけるのである。


 何日も何日もよく考えて、決めようと思う。


 しかし昔から私は、絵画商法だったり、英会話の高価な教材だったりと、この手の商品にひっかかり続けている。


 絵画商法は、会社に電話がかかってきて、呼び出されるがままに指定されたビルに行き、絵画を買えば投資になると言われ、その気にはなったものの、当時手取りが11万5千円なのに愛車ランクルの返済が月10万円あり、この事をセールスマンに話したところ、契約を押しつけるのは危ないと思われたのか、セールスマンが「もう帰ってくださいね」みたいな言葉を発して、私を追い返したのを今でも覚えている。


 おそらくしばらくの間私は、こいつは呼び出せば買う、というリストに載っていたのだろう。


 あれから約30年が経過した今でも、こんな事を考えてしまっているのが、悲しい限りなのである。


 さて、どうしょう。


 胡散臭いのとお金儲けは、紙一重なのであった。


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