故障

 エアコンが壊れてしまった。


 私の自家用車にはエアコンなどついていないので、仕事をしている大型トラックのエアコンである。


 スイッチを入れても冷たい風が出ず、温風が出てくるので、故障である。


 かつて佐川急便にいた頃、集配の2トントラックの中に、エアコンがない車両があった。佐川急便は問題を起こして多額の借金を背負っていたのでトラックに経費をかけることが出来ないためだと言われていたが、あの仕事は基本的に荷物を持って走ったりするため暑いので、エアコンがなくてもそれ程気にならない。運転手の中にはエアコンが嫌いで、スイッチを入れない者もいる。私もそんな感じだった。


 しかし今のトラックでの仕事は運転がメインなので、いわば生活空間のような感じになっている。東北地方とはいえ、やはり25度を超えてくると暑い。


 少し我慢して乗っていたが暑いので、修理に出すことにした。


 会社によっていろいろだが、毎日営業で使っている車両を修理に出すのは、結構面倒臭い場合が多い。


 お願いをする工場によっては予約が必要だったり、すぐにはできなかったりする。最近のディーラーの修理と同じだ。


 それに加えて今の時期は暑くなり始めて、皆エアコンを使い出す。スイッチを入れて冷えないとわかる人の数が多く、修理の絶対数が多いため、混雑している場合もある。


 症状が出ても、すぐには修理できない場合が多いのだ。毎日仕事で使っているなら、その仕事を止めることもできないし、人も休まねばならないのならなおさらなのである。


 ところがうちの会社はこの点都合がいい。自社で工場を持っているので、段取りよくお願いをすれば仕事が終わった後に修理をしてくれて、翌日の朝には修理完了し、乗ることができる状態にしてくれる。実際に修理をしてくれる現場の人や、会社の担当者と仲良くしておくことが、スムーズに修理をするコツである。


 今回も段取りがついたので、昨日業務終了後に修理をお願いした。ぱっと見で悪いところがわかり、電気が来ていないのか、部品自体が悪いのかどっちかだ、と言っていたので、大丈夫だろうと思っていた。


 夜の間に連絡もなく、今朝会社に行ってみると修理完了しており、エアコンのスイッチを入れると冷たい風が吹き出してきた。イエイである。中の荷物の位置が変わっていたり、キャビンを上げた形跡があったので、それなりに大変な修理だったのかもしれない。


 この時期、自家用車をはじめとして、家庭用やその他もろもろ、エアコンの不具合が見つかる可能性が高い。


 今の時代はエアコンがあって当たり前になってしまっているので、壊れてしまうと大変だ。


 今回の私のケースでは、早急に対応してもらって、とても助かった。


 家のエアコンは昨年取り付けたばかりだから大丈夫だろう。もう一台の自家用車の方が心配だが、こればかりは心配しても仕方がないし、これといって出来る対策もない。フィルターでも掃除して、車検も近いのでベルトも交換しておくとしよう。


 今年の夏も快適に過ごすことができますように。



 

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