元気出してがんばろう

 みんな、元気出して頑張ろうよ


 かつて屋久島にいた頃のホームページに、私はこう書いた。


 高校を卒業してすぐにサラリーマンになり、社会の波にもまれながらそれなりの体験をし、自分でこれからの事などをいろいろと考えていた。


 このストレス多き社会の中で力強く、自分らしく生き抜いて行くには「何か」が必要で、その何かを私がこの生活で提供できたらなと思っていた。


 みんなに見てもらいたいとの思いもあり、日記を書き続けた。


 自分ではそれなりにがんばったと思う。


 今でも人間自体は同じで、考えている事もそれほど変わってはいないのだけれど、何だかな、かつてのようなパワーが沸いてこない。


 結婚したからか、地域に落ち着いてしまったからか、はたまた歳を取って身体もそれなりになってしまったからなのか、それはわからない。


 こちらはかつて東日本大震災があり、その当時、同じように「何か」を求めていた人は沢山いた。


 プロ野球楽天のリーグ優勝と日本一だったり、羽生弓弦くんの連続金メダルだったり、多くの人が「何か」を得て勇気づけられた。


 おこがましさを承知でかっこよく言うなら、私もインターネットを使った情報発信を通してこのような事をしたかった訳だが、今ではその願いを微塵も果たせずにいる。


 こんな大がかりなものではなくてもいいので、何か人の役に立てるような、人が喜んでくれるような事ができないかとは、いつも思っている。


 最近たて続けにeBayというプラットフォームで、日本の商品を販売することができた。少し古い茶道の道具と、約100年前の日本の地図が売れた。


 コロナのおかげで店は開店休業状態だったが、そんな看板を見てくれているのかいないのか、アメリカとカナダから注文があった。


 民間の国際線は今も厳しい状況にあるので、この空きスペースを使って国際間輸送をしている日本郵便のシステムは現在壊滅状態だ。代わりに登場したFedExは運賃がべらぼうに高かったが、昨今の状況を踏まえて、わたしたちeBayセラーに限ってのディスカウントが実現した。


 今回はこれで送った訳だが、やはり自社便を持っている民間のFedExのサービスは秀逸だ。日付変更線を戻るということもあるが、週末を挟まなければ、何と2日で配達されてしまう。


 我が家はインターチェンジから近いので、集荷のトラックもきちんと来てくれるし、資材も配達してくれる。ちょっとだけ日本郵便よりも高いけれど、なかなか荷主的にも使い心地がいいし、もちろん、購入していただいたお客様には喜んでいただけるはずだ。


 今まで眠っていたものが、今回の更なるコロナ騒動とFedExの登場で少しだけ刺激されたような気がする。来年に向けて、徐々に販売活動を再開できたらな、誰かに喜んでもらえることをこの先もして行けたらな、と思っている。


 みんな、元気出して、がんばろうよ。



  

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