繋がり
昨日、我が愛車、ランドクルーザー ランクルヨンマル、BJ40Vの部品をインターネットで見ていた。
昭和53年式の車なので、部品の手配はいろいろと大変だ。
しかし、インターネットの発達により、昔に比べるとかなり楽になった。
品番も在庫状況も、ある程度は自宅のパソコンから調べることができる。
ネットを徘徊していると、何と、世界のトヨタが、私の車の部品を再生産してくれるとのことで、そのリクエストを受け付けているフォームを見つけた。
1回につき5個まで、品番や部品名を入力し、欲しい部品をリクエストする事ができるという仕組みだ。考えられない。
早速あれこれと入力し、備考欄には車への思いを相変わらず淡々と語らせていただいた。声が届くかどうか、リクエストが反映されるかどうかは全くの未知数だが、星の数ほどあるトヨタの車の中の、おそらく、トヨタ2000GT、スープラ、そしてランクル40にだけ、この仕組みがあるようなのだ。
入力が終わって、トップページへのリンクをクリックすると、これまた驚いた。
そのトップページは、個人がインスタグラムに投稿している写真で構成されている。
今まで私はツィッターなどのハッシュタグに対して嫌悪感を抱いてしまっており、あまり馴染むことができずにいた。しかしどうだろう。
私も早速、興味本位で自分のインスタグラムのランクルヨンマルの写真に、そのハッシュタグを書き込んでみた。
明けて今朝見てみると、台湾の方と中京地区のディーラーの公式アカウントから「いいね」が付いていた。一瞬ではあったのかもしれないが、私の車の写真も、掲載されたのだろう。
私は今まで、自分の車の写真を掲載しても、ハッシュタグを積極的に付けることをしなかった。むしろ、嫌っていた。生まれつき、皆が楽しく喜んで行うことに対して嫌悪感を抱いてしまう癖があり、今回もその性格が出てしまっていた。
しかし、せっかくネタになるものを持っているのだから、昭和63年に購入し、平成を駆け抜け、令和になった今でも苦労して維持しているのだから、もっと自信を持っていいのではないかと思うようになった。
ちょっと自慢話のようになってしまうかもしれないけれど、私の乗っているタイプは初期型で、日本国内には数が少ない。フラッグシップ的な黄色、日本初のドアミラー、その後のマイナーチェンジ後に少しだけ広がるヘッドライトの間隔や後部へと移動する運転席下の燃料タンク、30Aと書かれた電流計、ステッキタイプのサイドブレーキ、厚めの鋼板、など、昭和54年に改良が入るまでに生産されたモデルは、ちょっとだけ違うのだ。
名古屋のとあるところに、さなげアドベンチャーフィールドという施設がある。ここにはオフロード車の試乗コースがあり、私は東京トヨタでRV車を専門に扱う「RV LAND MACHIDA」という拠点のスタッフになる際、こちらに研修に伺った。その拠点には、小さいながらも、同様のランクルの試乗コースを作る予定だった。
こちらは今も営業されており、インスタグラムを見るとランクル発売70周年を記念して、イベントが行われていた。その中に何と、私と同じ色、同じモデルのランクルヨンマルが展示されていた。トヨタの博物館のような所から、引っ張り出されてきたらしい。
やはり私の車には、フラッグシップ的な価値があるのだ。
今までは遠慮していた部分があったけれど、これからはちょっとだけ積極的になって、この車を持っている事を宣伝してみようかなと思っている。
都市部では石原慎太郎氏の政策で、既に乗れなくなってしまっている。昭和に購入して、30年以上も乗り続けている。東京で買って、屋久島に行って、宮城で震災を乗り越えて、毎日通勤の足として頑張ってくれている我がランクル。
私自身だって、今をときめくSUVの黎明期、まだRVと呼ばれていた時代に、東京トヨタのRVの専門拠点スタッフとして、試乗コースの同乗などお客様の対応にあたったり、アイバワークスのグリルガードや、シビエのフォグランプを注文書に入れて新車を販売したり、めざましテレビの小島奈津子が来たり、ゲームのコントローラーのホリ電機の社長に車を販売したりと、今思い出せば、誰もは経験のできない楽しい時代を過ごさせていただいたではないか。
人生活動できる時間の終わりが見えてきてしまった今、もうちょっとだけ、車と自分を自慢してもいいだろう。
プラスで、「屋久島のとびうお漁師はトレーラ暮らし」の田舎暮らしだってあるのだからね。
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