週休二日

 今まで、この業界ではありえない、週休二日の生活を送ってきた。


 トータルで2年以上、週休二日の生活をしてきた。


 人生を振り返ると、週休二日の生活などなかった。


 トヨタの頃は定休日などもなかったし、展示場もあった関係で週末は忙しく、平日に休みを取ろうと思っても、お客さんから何かを言われれば休めず、みたいな生活だった。上司は「仕事が趣味だ」といい、何ヶ月も休みを取らないで働いていた。ただ、この会社は、盆、GW、正月の休みが長いのがよかった。


 佐川急便は身体がきついので、四週八休という制度だった。実質的には週休二日よりも休みが多かったのだが、いかんせん疲れたので、あまり充実した休日を過ごした覚えがない。


 屋久島のとびうお漁師も然り。天気予報の、翌日の波の高さが3メートル以上になると休みになる、というのが暗黙の了解だったが、この予報が出ていても休みは確定ではなく、一応朝早く起きて弁当を作り、港まで行かなければならなかった。休みのようで休みではないような時化の休みだった。


 タンクローリーもこの点に関しては良くなかった。原則的には休みの希望は月に二回までにしてくれ、といわれていたが、子供の行事、野球、とか何とか理由を付けて、毎月好きな時に、何日も休みを取る同僚が何人もいたし、周囲のことを考えずに、自分の休みを全部決めてしまう奴もいた。私は会社のご希望通り、いつもフリーにしていたが、これは会社にとってはいいものの、本人は最悪で、会社に帰ると「明日休みね」とか言われる休みだった。いいこともあったが、予定が立てられないので、休みが充実しなかった。


 この貴重な休みを使って組合活動をしてくれ、職場の分会長をしてくれと言われたり、実質的にお金がもらえない、責任だけを押しつけられる班長をやってくれとも言われ、この辺りが会社を辞める事を考える、裏の理由の一つだった。


 自宅で仕事をしていた時も、稼がねばならないとの強迫観念から、あまりゆっくりと休んだ事はなかった。


 というような経緯を経て、人生50年を過ぎ、私もようやく週休二日生活の仲間入りをしたと思ったのだが、今回のパンデミックでこれも中断となってしまった。今日は土曜日だが、トラックに乗っている。


 週休二日の余裕のあるうちに、いろいろな事に取り組んで行こうと思いつつも、意志が弱く、結局はあまりできなかった事を反省している。


 ぼつぼつと勉強はしてきたが、いざ、行動に移すのが難しかったし、これからもそれは続いてしまうのかもしれない。


 今回のこの仕事も、それなりの待機時間があるので、上手に活用して、今後の人生をバラ色にできるように頑張って行こうと思う。これを一つのきっかけにして、ちょっと頭を使うサイト作りなどをしてみたいと考えている。


 コロナに負けず、がんばろう。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る