カメラ

 昔からカメラが好きだった。


 マニアの域ではないが、ごく普通に出かけた際の景色を撮るのが好きで、小さい頃からいろいろと持っていた。小学校三年生の夏休み、中日球場に野球を見に行った際には、コダックかどこかのポラロイドカメラを持参し、盛大に4回しか使えない四角いフラッシュを焚いてレフト井上の写真を撮っていたら、(もちろん和樹ではない。三番井上タイムリー♪の井上だ) 係員に怒られた。その後、ハムスターが子供を産んだ。


 こうして書くと、我が家は金持ちだったのか?いや、違う。貧乏だ。


 小金井の試験場で免許を取り、乗り物に乗るようになり、あっちこっちに出かけるようになった。その際にも、いつもカメラが一緒だった。でも、管理が悪く、今その写真がどこにあるのかはわからない。たぶん、実家の押し入れの中にあると思う。


 一番始め、屋久島に行った際にも、もちろんカメラを持っていた。フェリー屋久島2を撮ったり、屋久島の森を撮ったり、カミサンに言わせれば、わけのわからない写真を沢山撮った。


 田舎暮らしの二回目、屋久島に行く際に、ついにデジカメを手に入れた。昔のホームページにも書いたが、オリンパスの確か8万円位するやつを、ホテル野猿の隣のでんきのセキドで買った。でも、悲しいかな、どうも昔から高いものは勿体ないという意識が出てしまい、もう一つ持っていた、安いデジカメばかりを使っていた。オリジナルの箱に入って、綺麗な状態で保存してあるが、何度かeBayやメルカリで売ってしまおうかという衝動にかられながらも、何とかこいつは残っている。


 海外輸出をするようになり、eBayで出品する商品を撮影するようになった。デジカメのハードユーザとなる。運良く、某メーカーに同級生がいたので、とてもよくしてもらい、何機かを手に入れた。時代の流れで彼の会社はデジカメから撤退し、今は腕時計が世界で有名となっている。


 時代は流れ続ける。


 次は動画だ。まだYouTubeがポヨポヨだった頃、これまた興味を示し、日本製、パナソニックのウェアラブルカメラを買った。ちょっと古くなった感が否めないが、これを今でも使っている。そして、しばらくは受け入れがたかったスマートフォンも、今は撮影に活躍している。


 トヨエツと、常盤貴子のドラマが再放送されている。1995年のドラマだ。コンビニからファックスを送ったり、写ルンですが販売されたりしている。こんなの当たり前だったのに、今見ると別の世界にいるような感じになってしまった。


 最近、高級一眼レフデジカメで動画を撮る人が増えている。ちょっと興味があり、値段を見てみると、これはびっくり価格、手が出ない。かたや、大陸製のウェアラブルカメラは、価格も手ごろで、性能もいいようだ。でも、動画の拡張子が要変換のMOVなので、手を出していない。


 新しいものもいいが、今あるもので何とかがんばってみよう、といいながら、実はYouTubeでライブ配信をしたい衝動を抑えている。インスタならスマホで誰でも可能だが、YouTubeはスマホダイレクトの場合チャンネル登録者数に制限があり、今の私の状況ではできない。何とかしてカメラから部屋のコンピューターに飛ばせばできるのだが、ウェアラブルカメラをWi-Fiで繋いでも、Webカメラとして認識してくれない。どこかで聞けばできそうな気もするが、面倒なので諦めている。


 何も欲しいものがなくなってしまったら、人生おしまい。まだ、大丈夫のようだ。


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