我が家の横柄な後期高齢者

 先週の金曜日に引き続き、今週の金曜日も休みで、二週続けての三連休となった。荷物が少ないらしい。夜、居酒屋などで「とりあえず…」というかけ声と共に消費される飲み物関連の荷物を運んでいるが、宣言が解除されても、なかなか元には戻らないのが現状だ。


 カミサンは更年期による自身の身体の不調と、同居する親、私から見るなら義父の介護で悩んでいる。介護というと想像される肉体的な労働はないものの、一緒に住んでいて、トイレも風呂も、そして台所も同じで、一階の大きな部屋を二つ占領しているだけでストレスとなる。


 自分の家だからと言われれば仕方ないが、郵便物を頼む際にも一言もないし、デイサービスに必要な下着やバスタオルなどを用意してあげて、洗濯してあげても何も言わないし、そもそも糖尿病を煩って倒れたのに、ケアマネージャーによって設定されたお弁当をキャンセルして、昼ご飯に宅配のとんかつ定食、夜ご飯には、ほか弁のかつ丼を食べてしまうなど、私から見ても、かなり許せない面がある。心臓のペースメーカーを入れてからは更に元気になり、これだって定価なら部品代と工賃を合わせれば200万円以上する商品なのに、税金で助けられているという感謝の意が全くない。寝る際の酸素吸入をも医者から言われているのだが、精製水の減り具合から見て、これも自分勝手な判断で行っていない。要するに、「虫に食われるから草むしりはしない」「太っているからできない」と言い続けてきた事が象徴しているように、とんでもない自分勝手なのである。更に、食いものに対する執念は凄まじく、私たち夫婦が作ったおかずを冷蔵庫にしまっておこうものなら、何の断りもなく食べてしまうなど、これがまた、私たち夫婦にとって、大きなストレスとなっている。


 今回、私達が給付金の10万円をいただくにあたって、それなりの罪悪感があるかもしれないが、実は、保険や年金に対して、我が国は現状、国の経済を破綻に導きかねない、物凄く手厚いシステムが構築されており、そんなこと知らずに、1割負担をいいことに我が物顔で医者にかかりまくり、ケアマネジャーに作成してもらったプランも無視して自制もせず、国民の皆様にご負担いただいた貴重な財源を使いまくっている状況が、少なくともここにはある。カミサンの周囲の話を聞くと、このような状況はかなり多いようだ。


 ちょっと言葉が過ぎたことを反省しているが、これは紛れもない事実で、今回の10万円どころじゃない額が、高齢者に対する「過度な」支援に向けられ続けている現状をもう少し認識して修正しなければ、我が国は破綻してしまうだろう。10万円は単発的な支払いだが、高齢者に対する支援は、単発どころか、生命のある限り継続するのだということを忘れてはならない。


 政治や経済に対する事をこのような所に書くのは良くないということは、書いている本人が一番良くわかっている。しかし、税を負担している我々に何の敬意もなく、横柄とも言える態度で毎日を過ごし続け、そして我が愛するカミサンにストレスを与え続けている義父を見ていると、書かずにはいられなくなってしまった。


 義父は元公務員で、最高レベルの年金を受給している。私は東京に住んでいたなら絶対に取得できないレベルの広さがあるこの家に住まわせてもらうことで、何とか折り合いを付けてきたが、そろそろ限界だ。



 

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