予言する手紙

ツヨシ

第1話

いつものように学校に行き、いつものように帰るだけだと思っていましたが、朝一に変化がありました。


なんと学校の下駄箱に手紙が入っていたのです。


なんの変哲もないただの茶色い封筒。


しゃれたところなどなに一つなく、差出人の名前もなければ私の名前すら書かれていません。


――なんだろう?


ラブレターにはとても見えませんでした。


それでも周りの目を気にしつつ、私は中を見てみました。


中には一枚の便箋が入っていて、そこには「車に気をつけてね」とだけ書かれていました。


――なんなの、これ?


私はその便箋をカバンの奥底にしまいこみました。


そのまま何事もなかったかのように教室にむかい、授業を受けました。


その日の帰り、駅から家に帰る途中のことでした。


信号待ちをしていた私は信号が青になったので、そのまま歩き出しました。


すると私にむかって一台の車が突っこんできたのです。


――えっ?


それは信号を無視した真っ赤なスポーツカーでした。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る