とある冒険者たちのありふれた日常
案山子
聖王都レーテルの冒険者たち
ここ聖王都レーテルは、新定五大陸の一角、ユーグランド大陸の九割以上を統治する
フランチェスタ王国の根幹を支えるこのレーテルには、盛んな物流の波に乗り人種や種族を超え日々多くの人々が出入りをしている。
様々な人々が共に生活をしていれば、おのずと産業や商業が発展していく。それにともない、多種多様な職が生まれ育まれる。
ここ聖王都レーテルでも日夜繰り返される新たな発見が商売につながり、それが仕事となり広がって独自の発展を遂げていた。それ故に、ここにしかない仕事も少なくない。
しかし、そんな固有の職種に溢れた大都市レーテルにおいても、もっとも豊富な人材を抱えているのは実にありふれた職業だった。
この世界中、どこに行っても必ずといっていいほど見かける者たち。
それが『冒険者』だ。
いや、冒険者を一つの職業として括ってしまうのは、少し雑把が過ぎるかもしれない。彼等、彼女等の仕事内容は多岐に渡っている。
ある者は戦い、ある者は守り、誰かのために奪い、誰かのために奪われる。
作り、壊し、直し、調べ、探し、運び、育み、殺す。
そんな、平穏や安定などとはかけ離れた生活を送る彼らが、この大都市で生きる人々の平穏や安定を守ることに最も貢献しているのだ。
そんな生き様を選び取った者達。
そんな生き方しか選べなかった者達。
ここは、霊峰フランタールの裾野に広がる世界最大級の大都市、聖鋒フランチェスタ王国直轄領内・聖王都レーテル。
これは、そこで生きる冒険者たちの物語。
そんなじつにありふれた、人生と命をかけた日常の物語である。
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