252話 こんにちは!こんにちはっ!異世界中の国々から~♪おいでませっ!ウエルカムっ!ようこそっ!ジャパンアイランドっ!! 18

 アースティア暦 1000年・西暦2030年・8月3日・午前10時15分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸東側地方・西太平洋地域・地球海洋諸国連合同盟勢力圏・日本列島・日本国・関東地方・日本国首都・東京都・大田区・東京国際空港「羽田空港」にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 続々と到着して行く東京サミットへの参加国の使節団達。


 アースティア世界の歴史上の中では、異例中の異例とも言える戦時下での世界の名だたる首脳陣達や閣僚らが大集合しての国際会議。



 その目的は異世界から転移して来た異世界国家との国交樹立に向けて交渉会議が主では在るが、その真の目的であるのはローラーナ帝国と、その同盟諸国である西方バルバッサ帝国同盟らとの戦争終結に向けた国際会議である。


 アースティア世界をローラーナ帝国だけの独裁体制を許す事は有り得ないと意気込む反帝国同盟諸国。


 邪神戦争終結が終わり、戦後間もなくに始まったアースティア大戦は、かれこれ600年間もの間を戦い続けて居る反帝国同盟諸国らは、いい加減に、この戦争を終わらせたいと思って居るのは、言うまてせも無いだろう。


 各国の使節団を率いる国家元首と使節団一行が日本へと入国する中で、アルガス公国のブレックス・ファーミラ公王は、防衛省・新世界アースティア・ユーラシナ大陸調査自衛隊派遣隊総司令部・万代支部基地。


 通称名は万代統合基地と言い、敷地内に併設され居る空自基地内から東京国際空港「羽田空港」へと飛んでやって来ていた。



 アルガス公国は、 国内は鉱山と農業、水運での貿易によって栄えて居る騎士の国。



 アルガス公国内の主な産業は、各種鉱山と農業、水運での貿易によって栄えていた。


 主な工業と言えば、鎧に剣等の武具を作れる程度で、その副産物で造られる物と言えば鉄鍋やナイフと言った類の日用品くらいである。


 対ローラーナ帝国との戦いに備えての国防費用から捻出される費用からは、地球世界で言う海軍戦艦に当たる魔道戦艦はオローシャ帝国で購入し、建艦して居る。


 また、機甲師団に匹敵する力を有する魔導機兵は、ダバード・ロード王国内の工房商会で生産された物を輸入して居る。


 しかしながら、それらの兵器をたくさん導入するには予算が足りず、かと言って設備投資をするにも、これまた費用が足りなかった。


 そんな理由から、陸軍戦力の大半が古めかしい騎士団を中心とした軍勢であるが、その騎士団の強さだけならば、ユーラシナ大陸内でも上位の強さを誇って居る。


 だがしかし、魔道戦艦と魔導騎兵と言った大型兵器の保有数は少なく、それらの購入に関しては、少数の輸入に留まって居り、この国は機械化が立ち遅れている古い国でも在った。


 航空戦力としての竜騎士航空部隊が扱うワイバーンも、国内で700騎程度が飼育されつつ、永続的に養殖される仕組みに留まり、いざ大戦と成れば、航空戦力は足りなくなるのは目に見えて居た。



 アースティア大戦末期の戦史に措いて、アルガス公国は日本国で開かれた東京サミットに参加すると言う事は、軍事改革の分水路に立って居ると言えた。


 それに加えて、稀代の騎士団長と呼ばれた各軍団長等は、日本国の自衛隊と共に戦ったブラキュリオス湖畔紛争で、その進んだ軍備と戦術に感銘を受けた事が切っ掛けと成り、近代軍への道を歩み始めたと、歴史書には書かれて居た。




 日本国内を始めとして、数多くの国外の地球系転移国家からもテレビニュース系番組や特集番組の為に、この羽田空港に多くのカメラマンがごった返して居る中で、大手テレビ局たるニッポッンテレビのカメラマンも、他局に負けじとカメラを構えて居る。


 成田空港でも似たような光景が見られたが、東京の空からの玄関口である羽田空港にも東京サミット開催での賑わいの足音が見られて居ると言えるだろう。


 「ウエルカムっ!ようこそっ!ジャパンアイランドっ!!これから始まるサミットでどったんばったん大騒ぎっ!!」等と言う歌い出しから始まるテーマソングが、国内のテレビ局番組で流れる。


 このテーマソングは、アースティア国際大会議・IN・東京サミットの開催に合わせて、交援省の考案に由り作られたテーマソングが、番組冒頭部分に措いて各局が流される事が提案され、その賑わいを高める一助としてテレビ局側に採用されて居た。


 とあるアニメオタクからは、何処かで聞いた事の在るような楽曲に似て居ると笑いを誘って居たが、翌々テーマソングを聞くと、成る程なぁ~と言う言葉が、ネットの書き込みに掛かれて居た。


 因みに、このテーマソングを考案したのは、竜史であった事を付け加えて置く。


 序でに言うと、エンディングテーマソングも悪乗りで造られた物には「こんにちはっ!こんにちはっ!異世界中の国々から~♪」と言う往年の楽曲に良く似たようなテーマソングと成って居た。


 これを聞いた各テレビ局のプロデューサー達は、丸で昭和の東京オリンピックのプロバガンダの様だと苦笑交じりに笑って居たと言う。


 ニッポッンテレビの東京サミット特番のカメラは、番組開始のオープニングを終えると、スタジオの司会者から呼び掛けに応える形式で、現場中継レポートからスタートさせた。


「報道特集、開幕するアースティア国際大会議・IN・東京サミットっ!!」


「間も無く、今月の半ばから始まる予定の東京サミットっ!!」



「今日は、遠く遥々西の彼方から日本へとやって来た、訪問国地域の一つである。」


「アルガス公国・日本国外交訪問使節団の来日に合わせて、現場から生中継でお伝え致します。」


「中継先には、昨日の成田空港での中継レポートに引き続き、我がニッポッンテレビの林原芽衣アナウンサーが待機して居ります。」


「現場の林原さーんっ!!林原さーんっ!!」


「林原さーんっ!!」


「はい。此方は成田国際空港の林原芽衣ですっ!!」


「此処、成田国際空港では、来る8月中旬頃に開催予定のアースティア国際大会議・IN・東京サミットの開催に合わせて、異世界アースティアの反ローラーナ帝国同盟諸国や中立地域諸国が集まり、国交樹立に向けたサミットに参加するべく、様々な道筋でやって来る使節団と首脳陣達が、続々とやって来て居ります。」


 実況するのは、ニッポッンテレビのアナウンサーであさくら号事件の実況を担当して居た林原芽衣が現場から中継レポートをして居た。



ニッポッンテレビは、読切新聞社を親会社とするテレビ局で、東京読切巨人軍(ジャイアンツ)と言う野球中継放送や金曜シネマロードショー、正午から○○思いっきりテレビ、ズームアップ、真相報道ドンピシャ等々言った、スポーツ中継、バラエティー番組やテレビニュースが有名では在るが、その中でも日曜日夕方に放送されて居る。


 放送回数が60年にもの長い月日に渡って放送されて居る落語大喜利長寿番組である笑楽点は、子供からご高齢の方々に至るまで知られて居る事で有名なテレビ局である。




 そんなニッポッンテレビに勤める芽衣は、あさくら号事件の実況冒頭部分での間抜けな部分をさらけ出して事で、可愛らしいと一部の視聴から好評だった事から、顔出し放送中継が増え、一躍有名なレポーターアナウンサーと成って居た。


 成田空港でのテレビ中継レポートの高視聴率の獲得に成功した、ニッポッンテレビは、次の中継レポート先である羽田空港でも、高視聴率を獲得しようと奮起をする積りで居た。


 今回の羽田空港のテレビ中継レポートでも、ニッポッンテレビのスタッフ達が踏ん張った事により、使節団職員達と首脳陣達が通り過ぎ去る好位置にカメラを付ける事に成功を収めて居た。



「林原さーんっ!!其方の今の状況は、如何なって居るのでしょうか?」と聞くのは、ニッポッンテレビの特番スタジオからの生中継で、メイン司会者からの質問であった。


「はいっ!!今は外務省の代表の方が出迎えに向かって居るとの情報が入って・・・・」と言い掛けた時である。


 一斉にカメラのシャッター音とフラッシュが光り、テレビカメラが特別専用通路の出口へと向けられる。


「来ました。今日、来日予定のアースティア世界・ユーラシナ大陸北東中央部地方・シベリナ王国連合に属するアルガス公国・日本国外交訪問使節団の姿が見えて参りました。」


「先頭に立ち進んで居られるのはアルガス公国の公王で在らせられるブレックス・ファーミラ公王陛下です。」  


「そのお姿は、地球世界で言えば、彼の第16代アメリカ合衆国大統領のエイブラハム・リンカーン大統領に、良く似て居るような・・・渋い小父様と言った感じの雰囲気をして居る様にも見られます。」



「その後ろには・・・如何やら王子のお二人が、来ておられるようです。」


「手元に在る資料では、左側に居られるのが、第一王子のカミュ・ファーミラ王子殿下。」


「右側に居られるのが、第二王子のジュデオ・ファーミラ王子殿下の様です。」 


 中継レポートのカメラは、イケメン王子と熱血漢王子と言った感じの雰囲気のする風貌の在る二人を捕えて居ると、国内の女性視聴者達を虜にすると言うエピソードが生まれた。



 後にこの2人に多くファンが生まれ、二大派閥と化して行くのは、イケメン文化に関心を持って居る。


 この時代の表れの象徴であると歴史書には書かれて居る。


 更にその後ろには、勇壮な騎士団が護衛として続いて行く姿が見られた。


「丸で映画のワンシーンを見てるかのような光景ですね。」


「はいっ!!その通りですね。でずが、それが見られた場所が羽田空港と言うのはミスマッチの様な気がしますが・・・・」


「確かに、林原さん。中継レポートお疲れ様でした。」


「はいっ!!以上、羽田空港での中継レポートを終わります。」



 羽田空港でのテレビ中継レポートが終わり、マスコミやテレビ局関係者達らは、その場から解散を始めて行く。

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