240話 こんにちは!こんにちはっ!異世界中の国々から~♪おいでませっ!ウエルカムっ!ようこそっ!ジャパンアイランドっ!! 6

アースティア暦 1000年・西暦2030年・8月2日・午前10時30分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸東側地方・西太平洋地域・地球海洋諸国連合同盟勢力圏・日本列島・日本国・本州島・関東地方・南関東地方・千葉県・成田市・成田国際空港にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・





 間も無く始まるアースティア国際大会議・IN・東京サミットこと、通称・東京サミット。


 その東京サミットに向けてアースティア世界反帝国同盟諸国の中で、最初に日本国へと一番乗りしたのは、インドシナ半島北東部に位置して居り、ユーラシナ大陸東南地方にも位置するレノア地方の反帝国同盟諸国たるミンフィル王国東南諸国同盟の日本国外交訪問使節団がやって来ていた。


 タイを経由し、旅客機を使っての移動だった故の一番乗りであった。


 到着予定先である成田国際空港は、地球世界時代と変わらず、日本国の国際ハブ空港としの役割を果たして居る。


 ハワイ・グアム。


 東南アジア諸国。


 欧州諸島連合国(EU諸島連合)。


 台湾。ロシア等と言った地域に加え、民間機によるコヨミ皇国とガイダル諸島・タバ日統合隊基地との行き来する定期便運行も、今後の情勢しだいでは、運行計画の更なる増強推進も計画されて居た。

 

 さて、アースティア世界内では、非公式に先乗りを果たした、コヨミ国皇家とコヨミ皇国政府使節団以外で、本格的に日本国へと初上陸を果たした異世界国家政府たるミンフィル王国東南諸国同盟・日本国外交訪問使節団。


 後の歴史書には、魔神賢王と呼ばれる事に成るユーゴ・ラーシルズ・ミンフィル国王を先頭に、マスコミ各社のカメラマンやレポーターたちの前を通って行く事に成って居る特別専用通路の出口前で待機して居た。


 日本国内を始めとして、数多くの国外の地球系転移国家からもテレビニュース系番組や特集番組の為に、多くのカメラマンが、空港内でごった返して居る中で、大手テレビ局たるニッポッンテレビのカメラマンもカメラを構えて居る。


 「ウエルカムっ!ようこそっ!ジャパンアイランドっ!!これから始まるサミットでどったんばったん大騒ぎっ!!」等と言う歌い出しから始まるテーマソングが、国営放送局と民放テレビの各ニュース番組での冒頭にて流れる。


 このテーマソングは、アースティア国際大会議・IN・東京サミットの開催に合わせて、交援省の考案に由り作られたテーマソングが、番組冒頭部分に措いて各局で流される事に採用されて居る。


 とあるアニメオタクからは、何処かで聞いた事の在るような楽曲に似て居ると笑いを誘って居たが、よく良くテーマソングを聞くと、成る程な?と言う言葉が、ネットの書き込み掲示板には、良く書かれて居た。


 因みに、このテーマソングを考案したのは、竜史であった事を付け加えて置く。


 序でに言うと、エンディングテーマソングにも、悪乗りで造られた物には・・・・「こんにちは!こんにちはっ!異世界中の国々から~♪」と言う往年の楽曲に良く似たようなテーマソングと成って居た。


 これを聞いた各テレビ局のプロデューサー達は、苦笑交じりに『誰だよ、こんな悪ふざけを考えたのは?』とか言って、笑って居たと言う。


 ニッポッンテレビの東京サミット特番のカメラは、番組開始のオープニングを終えると、スタジオの司会者から呼び掛けに応える形式で、現場中継レポートからスタートさせた。


「報道特集、開幕するアースティア国際大会議・IN・東京サミットっ!!」


「いよいよ今月の半ばから始まる予定の東京サミット。」


「今日は、我が日本へとやって来た、訪問国地域の第一陣であるミンフィル王国東南諸国同盟・日本国外交訪問使節団の来日に合わせて、現場から生中継でお伝え致します。」


「中継先には、我がニッポッンテレビの林原芽衣アナウンサーが、待機して居ります。」


「現場の林原さーんっ!!林原さーんっ!!」


「林原さーんっ!!」と三度ほど中継地に呼びかけ司会者。


 これはテレビ中継に良くあるやり取りで、何故か中継を繋ごうとすると、上手くいかないと言うお約束が、此処でも見られて居たが、今回は呼び掛け声が良く聞こえ無かっただけで、やり取りはスムーズに行った様である。


「はいっ!!此方は成田国際空港の林原芽衣ですっ!!」


「此処、成田国際空港では、来る8月中旬頃に開催予定のアースティア国際大会議・IN・東京サミットの開催に合わせて、異世界アースティアの反ローラーナ帝国同盟諸国や中立地域諸国が集まり、国交樹立に向けたサミットに参加するべく。」


「様々な道筋で、やって来る使節団と首脳陣達が、続々と来て居ります。」と実況するのは、ニッポッンテレビのアナウンサーであさくら号事件の実況を担当して居た、林原芽衣が、取材先の現場から中継レポートをして居た。



ニッポッンテレビは、読切新聞社を親会社とするテレビ局で、東京読切巨人軍(ジャイアンツ)と言う野球中継放送や金曜シネマロードショー、正午から○○思いっきりテレビ、ズームアップ、真相報道ドンピシャ等々言ったバラエティー番組やテレビニュースが有名では在るが、その中でも日曜日夕方に放送されて居る。


 放送回数が60年にもの長い月日に渡って放送されて居る落語大喜利長寿番組である笑楽点は、子供からご高齢の方々に至るまで知られて居る事で有名なテレビ局である。




 そんなニッポッンテレビに勤める芽衣は、あさくら号事件の実況冒頭部分での間抜けな部分をさらけ出して事で、その様子がとても可愛らしいと一部の視聴から好評だった事から、顔出し放送中継が増え、一躍有名なレポーターアナウンサーと成って居た。



 今回もニッポッンテレビのスタッフ達が、踏ん張った事により、使節団職員達と首脳陣達が通り過ぎ去る好位置に、中継カメラが付けられる事が出来て居た。


「林原さーん。其方の今の状況は、如何なって居るのでしょうか?」と聞くのは、ニッポッンテレビの特番スタジオからの生中継で、メイン司会者からの質問であった。


「はいっ!!今は外務省の代表の方が出迎え・・・・」と言い掛けた時である。


 一斉にカメラのシャッター音とフラッシュが光り、テレビカメラが特別専用通路の出口へと向けられる。


「如何やら使節団一行の方が、今やって来たようです。今日、来日予定のアースティア世界・ユーラシナ大陸東南部・レノア地方地域。」


「ミンフィル王国東南諸国同盟・日本国外交訪問使節団の姿が、見えて参りました。」


「先頭に立ち進んで居られるのは、ミンフィル王国東南諸国の盟主王であり、ミンフィル王国の国王で在らせられる。ユーゴ・ラーシルズ陛下の様です。」


 マスコミ各社のカメラの視線が捉えたのは、藍色の頭髪にクールで冷たい視線を持った好青年で、とても思慮深く冷静そうな顔立ちをして居る若き魔人族の王が堂々たる姿で歩き進んで居た。


 この時、地球系転移諸国の市民達は、初めて公の場で亜人族と異世界人と言う者を印象付ける映像を垣間見た。」



 日本の亜人地域は知られては居たが、それ以外の文明的な外国の異世界人と言う物をハッキリとは見た事が無かった。


  コヨミ皇国内の人々も、日本人達や地球諸外国からすれば、日本国内で制作された時代劇ドラマのコスプレ衣装に近く。


 ハッキリと異世界だと言う印象が分かり辛かったと言えたからである。


 この成田国際空港での映像を見た人々は、テレビやネット中継に釘付けと成って居た。


 次にカメラが捉えたのは、金髪ロングストレートで、ゆったりとして居る大人しい雰囲気をして居そうな薄い黄色を基調とした、ドレスを着こなした女性を写し始める。


「ユーゴ陛下のお隣に居られるのは、イリナ・カレールーナ・ラーシルズ王妃陛下です。」  

 


「交援省から配布された手元の資料に由りますと、イリナ王妃陛下は、西方バルバッサ帝国同盟の下で属国に等しい同盟関係を利用して勢力を伸ばそうとして居る。カレールーナ帝国の第二王女で、前王朝であるミンフィル王国の国王、ザグナード・ミンフィルの下へと政略結婚させられるべく送られた人物なのだそうです。」


「イリナ王妃陛下は、この婚約には乗り気では無く、歳の差も相当に離れた人物だったと在ります。」


 「ですが、レノア地方一体の東方亜人族地域の融和を掲げて決起したユーゴ陛下が率いる反乱軍の襲撃を受けて、前王朝先王たるザグナードは討ち死にし、貞操の危機をユーゴに救われたイリナ王妃陛下は、ユーゴ陛下に結婚を申し込み、ミンフィル王国の王位に就けと在ります。」


「この逸話を聞くだけでも、丸でファンタジー世界の絵物語の様な逸話の在るお二人は、日本国と地球系諸外国との国交樹立と融和外交の為に、今日、初めて我が日本国へとご来日を為さったとの事です。」


 その解説を聞いた日本や地球転移諸国内各国の視聴者達は、絵物語の世界の様だと思いながらも、ミンフィル国王夫妻の仲睦まじい姿をテレビカメラのを通じて見つめて居た。


「ユーゴ陛下っ!!何か一言っ!!」


「イリナ王妃陛下っ!!日本に付いて、何か一言をっ!!」


 マスコミ各社は、お決まりのぶら下がりレポートを申し出るが、護衛騎士団と警視庁警備部や日本国のSP警察官に、遮られる様にして通り過ぎ去って行く。


 護衛騎士団の中には、ミンフィル王国の前王朝時代から近衛騎士団長を務めている人物たるアイフィル・ハンス近衛騎士団長。 


 その見姿はエメラルドグリーンのボブロングヘアースタイルに加え、整ったややスレンダへなボデイスタイルを有する中肉中背のクールビューティーな女性である。



 飛天魔族と言う紫色の頭髪と黒い翼と高い魔力が特徴的な誇り高い種族と言われて居る魔族で、俗に堕天使とも言われてが、こりは人間族側が勝手に言って居るだけの種族出身。


 その系譜をだるとデモニュクス魔大陸から流れて来た傭兵一族のファーン家の長であり、ユーゴ・ラーシルズに革命の為に雇われ、そのままミンフィル王国の大将軍と成った人物。


 その見姿は、褐色肌を持ちつつ、ロングショートヘアースタイルで気の強そうなツリ目の顔立ちとスラリとした長身に加えて、ボンテージ風な鎧姿と黒い翼と尖った耳が特徴的な姿をして居る。


 そのミルシス・ファーン大将軍が、かつては敵同士だったが、今は同僚でもあるアイフィルと共に、マスコミ各社のカメラを睨む様にして、国王たるユーゴ達を護衛しながら、主が立ち去るタイミングを計らってから立ち去る姿が見受けられて居た。 


「本当に・・・・ファンタジー世界に来たんだな」等と、呟くのは、とあるテレビ局の番組プロデューサー。


「西洋鎧甲冑姿に亜人美女、それにその見姿はエメラルドグリーンのボブロングヘアースタイルに加え、クールビューティーな女性か・・・・・・・・・・・・・」と隣に居た、別のテレビ局のプロデューサーも呟く。


 様々な職種に関する各業界と言うのは、広いようで狭く、知人・友人と言う関係者も少なくない所と言える。


 東京サミット特番を担当する事に成った、大手マスコミ各社の監督者達は、知り合い同士が、多かった事に由る呟きが、此処では良く見られて居た。


それだけ異世界人を見るのが、この時点では珍しかった来る言葉だったのだ。


 また、東京サミット内で予定項目である国際合同軍事演習会へと参加べく、ミンフィル王国軍を中心としたミンフィル王国東南諸国同盟各国の幹部軍人達も来日して居る。


 この度の来日には、新生ミンフィル王国の建国に伴うルナック大封鎖紛争、クララ地方事変戦役を勝ち抜いたミンフィル王国軍内を担う幹部の多くが、異世界軍の視察や交流演習に参加するべく、やって来ていた。


 マルーシャ・ルネーノ大佐。


 人間族の元傭兵冒険者を生業していた魔導弓騎士で、魔導弓術を極めたスナイパー。その腕前は自動小銃並みの射程距離を誇ると言う。


 ミンフィル王国の革命の際に前王朝側に付いて居たが、ユーゴ達に敗れた後に、新生ミンフィル王国の魔導弓騎士隊の部隊長を務めて居る。



 その見姿は赤紫色の頭髪に加え、右サイドポニーテールで結ったヘアースタイル。


 クールビューティーで300メートル先を見通す優秀な狙撃手としての目を持ち、豊満な美乳バストサイズを有するナイスバディ身体つきを持ったお姉様。その性格は正に必殺仕事人と言った感じである。



リネット・アスト 


 ミンフィル王国の革命の際は、新兵だった為に王都決戦では直接的にユーゴとは戦って居なかったが、剣の腕前が立つと言う事なので、近衛騎士団副団長の地位に居る。


 赤い髪をしたミディアムショートヘアーで、気の強い顔立ちして居るが、ちょっとだけ間の抜けた所も有る女騎士。


 他にも閣僚や幹部官僚、軍部の大隊長と中隊長と言った者達も先乗りと言う形で、日本国へと来日して来て居る。


 ミンフィル王国東南諸国同盟軍本隊は、タイ軍を中心としたアセアン諸国軍に軍船をけん引して貰いながら、演習開催日の数日前には到着する予定と成って居た。

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