234話 日勝軒会談に集う旧知の英雄たちの選択っ!!田舎町での秘密会談?! 11
アースティア暦 1000年・西暦2030年・7月15日・午後23時07分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸東側地方・西太平洋地域・地球海洋諸国連合同盟勢力圏・日本列島・日本国・本州島・関東地方・北関東地域・群馬県・群馬県南西部地方・甘楽郡・群馬県・下仁田町・下仁田温泉旅館・青山荘・特別客室・池山・竜史宿泊室にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そんなシェスカの介抱をしながも、ザーッと彼女の身体をバスタオルで拭いてやると、竜史は、そのままバスタオルを手渡す。
「シェスカさんは、出来る範囲で良いですから、これで身体を拭いて下さい。」
「僕の方も身支度を整えたら、介抱しますから。」と言い残して、竜史も自身が湯冷めをしない内に、身体を拭きつつ、着替えて行く。
「有り難う。」と言うとシェスカは、ゆっくりとバスタオルで拭きつつ、竜史が戻るのを待った。
5分くらいで竜史は、シェスカの下着と浴衣を持って、彼女の下へと戻って来た。
「気分の方は、大丈夫ですか?これ・・・下着と浴衣です。」
「本当に有り難う。竜史。」と・・・この時、彼の名を初めて自然に呼んだシェスカ。
「いいえ、では僕は寝室に行きますね。」
「チョッと待ってくれ。」
「何ですか?」
「今更だが、着替えも手伝ってくれないか?肩を貸して欲しい。」
「えっ!でも・・・・・・」
「だから、今更と言って居る。」
「もう、私の素っ裸全部を見て居るのだろう?」
「だったら、今更・・・その事を気にして居ても仕方がない。」
「今なら誤って、何所かを触られても怒りはしないし、見られても文句は言わないさ。」
「それに自分の部屋まで戻るには、少々キツイ。」
「今夜は此処に居させて欲しい。」
「分かりました。お手伝いします。」
「でも、僕も男ですよ?その男と一緒の部屋で寝泊まりした事で、変な噂が立ってシェスカさんの立場か悪く成ったり、取り返しのつかない事にでも成ったら、如何する積りなんですか?」
「その時には、竜史が・・・・私の事を貰ってくれるか?」
「へっ?!」
「冗談だっ!紅葉の手前も在るしな。」
「如何して、其処で紅葉さんの名前が、出て来るんですか?」と竜史は首を傾げて居た。
(如何やら、『まだ』らしいな)と、クスリと心の内で笑うシェスカは、竜史に着替えを手伝って貰いながら、下着や浴衣を着込むと、クーラーを利かせた寝室で軽く涼む。
「ふーっ!!涼しい。」
「はい。シェスカさん。ブドウジュースです。少しでも、水分補給しましょう。」と手渡したのはブドウジュースである。
「気が利くな。」
「・・・・・美味いな。これは?」とブドウジュースを軽く飲むと、ブドウ独特の酸味と甘みの利いたサッパリとした味わいの在るジュースで、喉を潤す。
「長野県産のブドウを使ったブドウジュース見たいですね。」と産地の事を商品名である信州グレープと書かれて居たラベルを読み進めてながらシェスカに説明していた。
「此処から西側に在る長野県か、後で探して見るか。ふああぁぁぁぁーーっ!!」と急に眠気がシェスカを襲う。
「そろそろ寝ましょうか?明日は遅めの起床時間にして有りますが、湯あたりした後です。」
「薄い掛け布団を敷いて在りますから、後の片付けの事は、僕に任せて下さい。」
「何から何まで本当に気が利いて助かるな。そのお言葉に甘えさせて貰おう。」と言って、シェスカは、そのまま敷いて在った布団に横に成つて、床に就いた。
「ふああああぁぁぁぁーーーーっ!!僕も眠いや・・・・・・」と言いつつ、コップの後片付けや明日の準備をしつつ、竜史もシェスカの隣で眠るのであった。
序でに言うと竜史が読んだラベルに掛かれた信州グレープの事なのだが、正しくは信州グレープリキュールとか書かれて居た、超低アルコール式のお酒であったりする。
信州グレープリキュールとは、長野県南東部から軽井沢付近で栽培されて居る国産ブドウ系品種ブドウを使ったリキュール酒である。
だがそのアルコール成分数は僅かな量でしか無く、お酒の弱い人でも滅多な事では酔っ払う事無く、尚且つ飲み口辺り良い物と成って居る。
万が一子供が誤って飲んでも、健康上の問題への心配のない程に美味しく、飲み易い。
主に想定されて居る飲み方として、パーティー又は入浴後の飲み物として、土産物店等を中心に、長野県・群馬県・山梨県を中心に販売して居る。
本当に僅かしかアルコール成分が含まれて居ない為に、手に取って飲んでしまって居た竜史達は、ブドウジュースと勘違いして飲んでしまったようである。
これはラベルを最後まで良く読まなかった竜史が、シェスカを早く楽にさせて上げようと思って、信州グレープリキュールを飲ませてしまった事が、失敗した原因であった。
うっかりミスしてお酒を飲んでしまった竜史は、ほど良い感じにアルコール成分が体内に回ってた事で、クーラーの利いた部屋で大いびきを掻いて、気持ち良く寝てしまい。
その隣りでは、シェスカも軽めのお酒が、更に利いたせいか、ヴァロニカとの晩酌で飲んで居た分を合わせると、翌朝には二日酔いに成るかも知れない。
こうして、下仁田温泉旅館・青山荘での夜は深けて行くのであった。
アースティア暦 1000年・西暦2030年・7月16日・午前08時00分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸東側地方・西太平洋地域・地球海洋諸国連合同盟勢力圏・日本列島・日本国・本州島・関東地方・北関東地域・群馬県・群馬県南西部地方・甘楽郡・群馬県・下仁田町・下仁田温泉旅館・青山荘・特別客室・池山・竜史宿泊室にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
翌日の事である。
みんなそれぞれ日本への長旅をして来たせいで、とても疲れて居るだろうと言う配慮から、起床時間を遅めに設定して有る中で、紅葉は親友達と一緒に朝食や朝風呂を楽しもうと、お寝坊助さん達を起こして回って居た。
一緒に朝食や朝風呂の話は、前日に話して有るので、行き違いに成っても問題は無かったが、今の紅葉は、久しぶりに親友達と再会を果たした事もあって、とてもはしゃいで居るので、とても張り切って居たりするのであった。
勿論、竜史の事も起こしに行こうと、他を回ってから最後に彼の下を訪れようとして居た。
「シェスカは、何所へ行ったんだろう?先に朝風呂にでも行ったのかしら?」
紅葉は布団も敷いた様子も無さそうに見えた、シェスカの部屋を訪れたが、既に着替えて何処かに出て行った様子が在ったので、食堂か本館の露天大浴場で会えるだろうと思い、シェスカの事を後回しにする事にした。
後は星読みのお告げのお相手である竜史を連れ出して、何気ない時間を共に過ごす事が、紅葉が竜史と出会ってからの日課と成って居た。
放って置いても、自然と手元に転がり込んで来る相手ならば、特に慌てる人様も無いだろうと高を括って居た・・・紅葉。
だがしかし、その事が間違いであった事をこの時に痛いほど思い知らされる事に成ったと、彼女は後日談で語って居る。
「どうせ眠そうにゴロゴロとして居るんだろうから、叩き起こして、揶揄ってやろうっと・・・・・・・」と言いつつ、ルームキーを玄関ドアの差し込み口に入れる。
ロックが解除されると、紅葉は竜史が泊まって居る客室へと上がり込んだ。
其処で紅葉はトンデモナイ物・・・・・・・と言うか、トンデモナイ光景を目撃してしまう。
「竜史いいぃぃーーーーっ!!おっはよううううぅぅぅーーーーーーーーーーーっ!!」
「って?!・・・・・・・・・・・・・・・」
寝室まで入り込んだ紅葉は、其処で見た光景を目の当たりにしてしまった事で、絶句してしまう。
「んんんっ!!」と竜史は、シェスカのおっぱいの谷間を枕にして抱き付きながら、本当に気持ち良さそうに寝ていた。
「はぁんっ!!ソコはくすぐっ・・・・・・・」と言う寝言を言うシェスカは、竜史を抱き返して居た。
その彼女の浴衣は叩けており、大きく整った美乳と言うべき自慢のバストは、ノーブラ状態で、竜史の顔が押し付けられて居た。
昨夜の軽めの湯あたりの時に、ブラをする余裕も無かったので、竜史に頼んで、手提げ袋の中へとしまわれて居たのである。
紅葉の頭の中では、ガラスが激しく砕け散る効果音が大きく鳴り響く。
「ううっ、嘘っ!そんなっ!」と言いつつ、紅葉は二人が目覚める前に、急いでその場を立ち去る。
紅葉がこの場から立ち去ってしまったのは、勘違いをして居たからでは在るが、彼女は星読みの巫女の力で、どんな困難で在ろうとも討ち破り、己が望む未来を必ず手に入れる人生を歩んで来たからでも在る。
絶対の自信と勝気なリーダー気質な性格は、そうした星読みの巫女の力が在ったからであり、何かをするのに苦労する事や先が見えている事も在り、その力で真っ向勝負では、絶対に負けた事が無かったからである。
そんな為か、これからこの世界の行く末と己を含めた親友達らの人生を決める運命の人だと星読みの力で言われた相手が、一番の年上の親友であるシェスカと、女っ毛のない竜史の二人が、たった一夜を供にする程の仲を築くなんて事実は、それを目の当たりにした紅葉には、とても信じられない出来事であった。
因みに星読みの力を使って、自分の思い通りにすれば良いじゃないか?とでも、誰しもが思うだろうが、紅葉の力も万能では無く。
その力の乱発使用は体力を消耗する事が有るので、乱発での使用は普段から控えて居るし、紅葉も成長して大人に成った事で、小狡い手口ばかりを使うのは、人として如何かなと言う想いは有るから、使うのを控えて居るのであった。
それに紅葉の母である葛葉も、「星読みの力の乱用は、絶対にイケませんっ!!」と言って居る。
それから数分後・・・・・・・・・・・・・・・・
「「ふああああぁぁぁぁーーーーっ!!」」
「あっ?!おはようございます。」
「ああ、おはよう。」
「「・・・・・」」と寝ぼけた状態の二人。
「はっ!済みませんっ!!」と大慌てで起き上がる竜史は、トンデモナイ寝相でシェスカと抱き合って居た事に驚き、彼女から離れた。
「昨日も言ったが、業とじゃないなら・・・私は怒らない。」
「ううっ!?それよりも・・・・頭が痛いっ!これは・・・二日酔いかも知れない。」
「あっ!あのっ!大丈夫ですか?」
「済まないがっ!そう大きな声では、言わないでくれっ!」とシェスカは頭を軽く押さえながら言った。
「はい。」
「竜史。度々済まないが、水を用意してくれ。確か手提げ袋の中に、日本製の二日酔い用の着付け薬が在った筈だ。」
「分かりました。」と言って竜史はコップに水を用意して行く。
一方のシェスカの方はと言うと、手提げ袋の中から大林製薬制のアルピータンと言う薬を取り出す。
「ふう、竜史。助かった。何だか済まないな。昨日から君の前では、だらしない姿ばかりを晒して居る。」
「いいえ、何だか親しみ易さを感じました。テキパキと何でも出来そうなシェスカさんが、意外とヌケて居る姿は、可愛く思えます。」
「ばっ、バカっ!余り年上の女を口説くかのような事を言うじゃないっ!」と言って照れていた。
シェスカは、何を隠そうとも、全てを竜史に曝け出してしまったのである。
竜史とは、恥ずかしさを通り越して、仲良く成れそうな気がして居た。
これが後にお互い事を燃える様に求め合うな関係と成る事に成るとは、この時の二人には、想像すら出来ては居なかったのである。
気の利いた弟と頼れて、チョッとヌケて居るお姉さん。
意外と相性が良いのかも知れない、出会いと仲の良い関係を築ける切っ掛けと成った、一夜でもあったのである。
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