189話 空の勇者達よ、暗黒暗礁空域を駆けろっ!突撃せよっ!ザタン・アタック作戦っ!2 

アースティア暦1000年・6月23日・午後18時00分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸・ユーラシナ大陸中央地域・シベリナ中央地方・パイプ・ライン大河・パイプ・ライン大河中央流域地方・アイリッシュ湖畔・ダバード・ロード王国・アルインランド州・州都・ベルクラネル市・ベルクラネル城にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 ・・・・・と言う訳で、ゾルモン要塞への強襲空爆作戦及びゾルモン要塞軍団迎撃作戦を展開するべく、地球系転移国家の連合軍が結成される事と相成ったのである。


 ロシアのウラジオストクからはMiG-35。在日米軍基地からはF-35とF-22に加え、マリアナ諸島のサイパンとグアムからは爆撃機のB-52とB-2と護衛のF-16。


 台湾からはミラージュ2000とF-16やF-CK-1(IDF)。欧州連合各国からはユーロファイター タイフーンが参加している。


 それに加え、各国は給油機を20機以上も派遣し、米軍は作戦予定の有る各地域に空母2隻づつをと護衛艦隊を派遣して居る。




 ゾルモン要塞への攻撃は、欧州連合諸島とスリランカ、ジブチの国々がゾルモン要塞の真南の海域に点在して居る関係で、主力を担当する事に成って居る。


 其処へ米軍の空母2隻と護衛艦隊12隻と補給艦7隻と強襲母艦が2隻を参加。



 この艦隊は既に対帝国の警戒艦隊として欧州連合諸島に派遣されている艦隊がそのまま参加する。


 更には、サイパンとグアムから派遣された爆撃機のB-52とB-2と護衛のF-16が加え、欧州連合軍とスリランカ・ジブチの空海軍の艦艇が加わるし、欧州軍の装備も運悪く、この世界に来てしまった選りすぐりの装備ばかりだった。





 因みにスリランカ・ジブチの2か国には、先進国の様な装備は無いに等しい。


 特にジブチ軍は陸軍が主力で、空海軍にはヘリや小型プラペラ機に哨戒艇くらいしか無い。


 この2か国は作戦に何故、参加したと言うと、反帝国同盟連合軍の軍事作戦参加したと言う拍が欲しいので、参加している様な物であった。


 ジブチ軍は哨戒艦艇で周辺を警戒し、スリランカ軍は戦闘機を参加させ、哨戒艦とミサイル艇を主力艦隊の護衛に付かせる事に成って居る。


 そして、アセアン諸国は作戦先に向かわせる戦力の余力が無いので、台湾のバックアップ防衛と自国の防衛に徹する事と成った。




 ガイダル・タバ日統合隊基地方面への援軍部隊と艦隊には、ロシアのウラジオストクから派遣されたMiG-35。


 在日米軍基地からはF-35とF-22に加え、退役が間近に迫って居るF-16と台湾のミラージュ2000とF-16やF-CK-1(IDF)が参加している。


 

 米軍の空母2隻と護衛艦隊12隻と補給艦7隻と輸送艦7隻を派遣した。


 その輸送艦の積み荷の中身は、陸上車両が200両と戦車隊20両。


 ロシア海軍の駆逐艦や巡洋艦を合わせて7隻。


 補給艦3隻と輸送艦5隻と戦車隊20両を派遣。


 台湾海軍もフリゲート艦5隻と補給艦2隻と輸送艦を2隻。


 陸上車両部隊30両と戦車隊20両を派遣して居る。


 各国が戦車隊を含む陸戦力部隊をジャンブロー要塞基地へと派遣をした理由と言うのは、何でも今後の戦争を見据えて、それぞれの国で、この異世界に措ける生の陸戦実戦データが欲しいとの事であったらしい。


 以上の地球系転移諸国の国軍らが、新たにガイダル・タバ日統合隊基地へと向かう事と成ったのである。



 以上が、対ゾルモン要塞軍団撃滅作戦に参加する主な参加国軍の概要である。



 それに加え、オローシャ帝国軍とダバード・ロード王国軍が、迎撃作戦を展開する予定と成って居る。


 この援軍艦隊は、竜史の根回しに由って派遣されて居る援軍艦隊であり、間も無く現地へと到着の目的地に到着するとのこと。


 何せ、ダバ派遣艦隊が露払いをして居るお陰で、どの帝国軍の地方陸軍団や陸海空艦隊とも、その何れにも遭遇する事無く、ガイダル・タバ日統合隊基地へと到着する予定なのだ。


 本来の航行日程予定表では、7日から10日程度を掛けて現地へ着けるのであるが、此処に至るまでの不慣れな航海と周辺のローラーナ帝国軍の警戒に加えて、相次いでの功を焦ったり、慌てた帝国地方軍との戦闘に次ぐ戦闘のせいで日程が大幅に遅れて居たからだった。


 米軍を中心とした地球連合艦隊は、遠征航海に成れている米軍との連携を取りつつ、ダバ派遣艦隊の活躍により、周辺の帝国軍の壊滅した居たせいで、全く襲撃が無く成っていた。


 そんな事も有って、悠々とダバ派遣艦隊よりも早く、7日くらいで到着が出来て居たのだった。


 


 そして、オマケも西から東方へと向かって居るのだから、ゾルモン要塞軍団の司令官アーノルド・ドズールと幹部であるデナンズ・フリーザー等は、間も無く墓穴を掘る事に成るのだから、その末路と言うのは、全くもって可哀そうな結果に成る事だろう。


 彼らは何も知らずに、気が付けば、敵の大軍と異界の最新鋭兵器達が、目の前に現れるのだから、二人には『間抜け』と『バカめ』と言ってやりたいものだ。


 それに加え、この世界での欧州方面の戦いが予想予定よりも、早く終結して居る事を二人は、まだ知らずに居るのだった。





 


 日本に向かう為にベルクラネル城に滞在して居るアーヤ・シュチュ―ド女王は、ゾルモン要塞軍団が動いたとの話を聞いて驚愕する。


 そして、ガイダル派遣隊司令官である秋本空将と日本政府との協議の結果、東京サミットと安全保障の観点から、ゾルモン要塞軍団を迎え撃ち撃滅するとの結論に至ったのである。


 そうしなければ、サミット開催を来られる国々とだけ会議を行ったとしてもだ、不完全な形に事が終わる事は目に見えて居る。



 それにオローシャ帝国を見捨てる事は、今後の外交と安全保障上に置いて、多くの不利益が生じると言う事に成るだろう。


 日本と ダバード・ロード王国は、その一点に置いて共通点を共有し、協力し合うと言う意思を確認し合った。


 そして、迎撃作戦のプランが日本で練られ、竜史の機転と根回しによって、更なる援軍としてアメリカ軍の艦隊と空軍の派遣が決まったとの報せに、アーヤは喜んだのであった。



 何せ強力な兵器の数々が余って居る国家であり、転移領土は少なく背後の守りを気にしなくて良いので、多数の兵器と武器は前線へと送る事が可能であり、その性能は化け物染みて居るとの話を聞き及んで居たからだった。



 そして、日本から新たなる続報が近衛隊の隊長たるカリン・カインザーキーン少佐から齎されたのだ。


「アーヤ陛下、日本政府から我が国への続報です。」


「先に話して居た計画の予定を変更したいとの報せが参りました。」


「えっ?まさか・・・・・今更援軍が派遣出来ないとでも言って来たの?」


「いいえ、違います。来ない処か・・・寧ろ、大幅に増えてしましまして・・・・・」


「えっえっえっ?何なの?何て言って来たの?」


「はぁ、自分でも信じられない展開なのですが、先にも述べました、我が国への援軍が、大幅に増えてしまいました。」


「そっ、そそれは喜ばしい事だわ。それでどれ位なの?」


「ジャンブロー要塞基地への援軍を送ってくれると言う参加国は、アメリカ・ロシア・台湾と言った異界各国軍が、パイプ・ライン大河の河口で合流し、東から援軍がとして派遣され、南方からは別動隊のアメリカ艦隊と航空隊。」


「それと欧州連合なる小国家連合国の空海軍と、その近隣国であるスリランカ・ジブチなる2か国の軍が、南方からゾルモン要塞への直接攻撃に参加するとか。」


「ぞっぞっ、ゾルモン要塞への直接攻撃ですって!?」


「はい。この計画を聞いた私も、とても信じられない程に、トンデモない大規模な軍事作戦ですね。」


「以前の計画予定での話では、ゾルモン要塞軍団を迎え撃つ形での迎撃作戦を想定した作戦案を日本政府と防衛省側から提案されて居たのですが・・・・・・・・・・」


「カリン。分かって居ると思うけど、この事は・・・・・・・・・・」


「はい。作戦開始まで、この話は第一級の機密情報として、この地の王国軍の全軍に対して、緘口令を徹底させて居ります。」


「詳しい内容は、この書類に纏めました。」


「この書類に書かれて居る文字は、魔鉱石と魔法薬で作った特殊インクですので、24時間以内に消えて無く成ります。」


「機密に関しては万全です。」


「分かったわ。妾が読み終わったから書類を破り、シッカリと燃やして置くわ。」


 機密書類のインクが消えると言われても、アーヤは決して油断して居ないのだった。


 何せ、現実には破り捨てたり、シュレッダー掛けした物でさえ、丸でパズルのピースを嵌め込む要領のやり方を用いてだ、気の遠くなる様な作業果てに、現物を復元すると言う、スパイ映画みたいな事をする輩が、この世の中には本当に存在するから始末に負えない。


 そんなハズル好きのスパイが現れる事も想定している女王アーヤは、次なる指示を出して行く。


「其れよりも、秋本殿と連携して東方から来る異世界国家軍の出迎えの準備をしなさい。」


「はっ!畏まりました。」


 カリンは、その場を後にして、出迎えの準備に取り掛かるべく立ち去って行ったのであった。


 アーヤは私室の部屋のバルコニーからアイリッシュ湖を眺める。


「うふふっ、勝ったわ。妾は賭けに勝ったのよ。」


「これでローラーナ帝国軍は、その強みである大軍と兵器軍を動かす事は出来なくなり、軍事行動が暫くは何も出来ないわ。」


「その隙に反帝国同盟は、反撃の準備を整えられるわっ!」


「600年もの歳月を費やしたこのアースティア大戦を・・・この妾が終わらせて見せるのよっ!!!」



 こうしてアーヤは、思わぬ展開に大喜びと成ったのである。


 この思わぬ展開から、このアースティア世界の歴史が大きく動き出そうとする原動力に成ろうとして居たのだった。


 アースティア暦1000年・西暦2030年・6月27日。


 地球系転移国家連合軍は、一日遅れで目的地であるダバード・ロード王国・アルインランド州・州都・ベルクラネル市・ベルクラネル港へと到着する。



 地球系転移国家連合軍から成る各軍は、短いながらも補給と打ち合わせをしつつ、次なる作戦への出発準備に追われ、黙々と作業に勤しんで居た。



 航空隊では、パイロット達が各々の空港内の待機所で、気軽に話したり、休息を取ったりしており、整備員達は忙しなく機体の整備をして居る。


 ベルクラネル港では、各艦艇が出港準備が着々と進められ、軍幹部達は自衛隊幹部を中心に初回の顔合わせと打ち合わせをしていた。



 今日の午後15時から連合軍の合同会議が開かれる予定で、短い時間での打ち合わせでの話し合い。


 どの様な作戦が行われるのか?


 各国の将校や幹部達は、各々の部下達をより安全に送り出し、帰還させるべく苦慮しようと努力する姿が見られて居た。



 ゾルモン要塞軍団のジャンブロー平野・ジャンブロー要塞基地への到達予定日時は、7月1日の午前9時前後であるとされて居る。


 その様な見立てが、各方面からの情報機関の情報筋では予想されて居たとアースティア大戦史や各国の国防機関の記録には残されて居る。

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