157話 移動要塞戦艦デストロイヤー再びっ!この泥沼な大紛争に、中二聖天使と雷帝の手で終止符をっ!9

アースティア暦 1000年・西暦2030年・6月20日・午前12時25分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸・ユーラシナ大陸中央地域・シベリナ中央地方・パイプ・ライン大河中央流域地方・ブラキュリオス湖畔南部地域・グリクス地方・ローラーナ帝国・ローラーナ帝国領・グリクス地方州・グリクス市・グリクス港・グリクス地方軍団・グリクス地方中央戦線区・ローラーナ帝国軍・グリクス地方軍団本拠地・グリクス要塞及びアルガス公国・レジェンダリア州・レジェンダリア諸島南部・ブラキュリオス湖畔南部水域・北シャッポロ川河口から北に26キロ付近にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




 移動要塞戦艦デストロイヤー現るっ!


その報せに日シベ合同作戦軍に参加する各国の上級幹部らに危機感と緊張感がからなる激震が走り抜けて行く事と成った。



 その中でも、それを目の当たりにしたダバ派遣艦隊・第3護衛艦隊は、洲崎二佐を中心とした迎撃作戦を日シベ合同作戦軍・総司令部に上申し、緊急対策会議が開かれ、攻撃許可を取り付けた。


 作戦開始の許可を得た洲崎二佐は、作戦をすぐさま実行するべく行動を開始。



 洲崎二佐が第一次攻撃を成功させて居たが、それでも彼女は敵艦隊を撃沈に至らしめるまでは、相手が生きて居ると過程して居る為。


 敵に隙を与えるものかと、攻撃命令の続行を命じ、主砲と90式SSMを一斉発射した。



 ウイイィィィィン・・・・・・・・・・・ダダッ、ダダアァァーーーーン!!!



 ゴオオオオオォォォォォーーーーーーーーッ!!!



「だんちやーくっ今っ!」



ドカドカドカッカーンッ!!ドカドカドカッカーン!!


ドカドカドカッカーンッ!!ドカドカドカッカーン!!


ドカドカドカッカーンッ!!ドカドカドカッカーン!!



「全艦主砲及び誘導弾の弾着確認。」


「目標中央の1番艦に、主砲7、ミサイル4命中。」


「次に手前3番艦に、主砲12、ミサイル4命中。」


「最後の奥に入る2番艦には主砲4、ミサイル2を命中。」


「損害は目に見える限りでは、3割と言う所ですな。」


「あの大きさです。」


「恐らくは船体が大きい分、ダメージコントールされて居ると思われるので、中々沈み難い事と、魔法障壁や装甲版に錬金付加魔法による防御力の強化が在るかと思われるます・・・・・・」


「聞きしに勝る厄介さね。」


「現代戦闘艦は、戦艦大和以下の大型クラス戦艦を、対艦兵器の一撃では沈められないと、軍事専門家の学者先生と船体設計技師の方々から太鼓判を押される程に堅いですからね。」



「最も大和クラスの設計関係が、技術構造的に完璧ならですが・・・・・・」


「確かにね・・・・・・・」



 歴史をちょっと齧って居るのなら、昭和時代前後の戦艦は、確かに物凄かったが、しかしながら、その構造には、ちょっとだけ欠陥が多い事でも知られて居る。



 事故を起こしたり、設計的な欠陥や戦時体制故に、艦艇を早く戦線へと送り込みたいとの思惑から、早期に建造したいが故の無理やりな設計構造がダメだったりと見た目と設計構想が本当に凄いのに、残念な仕上がり具合の悪いヶ所が多かった。


 まあ、移動要塞戦艦デストロイヤーも似た様な物では有るが、いざ敵対して見ると、ダメな部分を無視しても余りある力と防御力が在る事から、敵として相手取るには、非常にめんどくさいのである。





アースティア暦 1000年・西暦2030年・6月20日・午前12時36分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸・ユーラシナ大陸中央地域・シベリナ中央地方・パイプ・ライン大河中央流域地方・ブラキュリオス湖畔南部地域・グリクス地方・ローラーナ帝国・ローラーナ帝国領・グリクス地方州・グリクス市・グリクス港・グリクス地方軍団・グリクス地方中央戦線区・ローラーナ帝国軍・グリクス地方軍団本拠地・グリクス要塞及びアルガス公国・レジェンダリア州・レジェンダリア諸島南部・ブラキュリオス湖畔南部水域・北シャッポロ川河口から北に26キロ付近・ダバ派遣隊・第3護衛艦隊による魚雷発射、数分前・先行試作量産型・移動要塞戦艦デストロイヤー1号機艦内にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




ダバ派遣艦隊・第3護衛艦隊に魚雷と対潜爆弾を投下され、緊急浮上した移動要塞戦艦デストロイヤー艦隊は、各ブロックで艦内が剥き出しと成って居る各所の水圧から艦内を守る為に、覆っていた防水障壁を開く。



 艦橋ブリッジも覆っていた防水障壁をカタカタと音を立てて視界をオープンさせて行く。


「防水障壁が開きました。右後方に2号艦、左後方に3号艦を確認っ!!」


「損害は?」


「今集計中ですっ!!」


「遅くとも、全艦が動けるのに、最短でも10分は掛かりますぜっ!」



 バカ高い金額の魔鉱石を多く使用する魔導通信水晶が多様が出来ないので、他の戦艦との通信のやり取りは、伝令か手旗信号が一般的なこの世界では、この様に情報のやり取りに時間が掛かり過ぎていた。


「3号艦から緊急魔信ですっ!」


「西北方向に移動しつつある艦隊の影が有りますっ!」


「所属は?」


「魔導望遠鏡で確認中・・・・・・・・」


「太陽の旗と白地に赤丸の旗を掲げていますっ!」


 ギンジェム大佐は、先の戦いや帝国内の諜報部が集めて居た、日本国の断片的な情報から太陽旗と白地に赤丸旗を掲げて居るとの情報を知って居た。


「・・・・と言う事は・・・・・・我が艦隊に攻撃を仕掛けたのは、ニホン海軍か?」


「恐らくは・・・・・・・・・」


「帝国の諜報局の情報網によれば、太陽旗は軍旗で、白地に赤丸は国旗らしいとの事です。」


「くそっ、何故だっ!何故、我々の動きが悟られたっ!」


「分かりませんっ!」


「ギンジェム大佐殿っ!我らは如何なさいますかっ!?」


「構わんっ!突っ切れっ!こうなったら強行突破だっ!」


「はっ、ははっ!」


「敵艦隊は水上艦だと言う事は、此れまで戦いと諜報活動の成果で、ハッキリとして居るのだっ!!」


「我らが陸上へと上がってしまえば、奴らは何も出きまい。各艦っ!砲戦よーいっ!艦隊陣形を単縦陣にっ!!各艦を攻撃体制へっ!移行せよっ!!」


「了解っ!各主砲っ!副砲っ!右舷方向・・・距離1万7千っ!」


「撃てえええええぇぇぇぇぇーーーーーーーっ!!!」


 バシュウウウウゥゥゥーーーーーーッ!!!バシュウウウウゥゥゥーーーーーーッ!!バシュウウウウゥゥゥーーーーーーッ!!


 バシュウウウウゥゥゥーーーーーーッ!!!バシュウウウウゥゥゥーーーーーーッ!!バシュウウウウゥゥゥーーーーーーッ!!


 バシュウウウウゥゥゥーーーーーーッ!!!バシュウウウウゥゥゥーーーーーーッ!!バシュウウウウゥゥゥーーーーーーッ!!




 主砲である赤紫色の魔導光線砲が一斉に撃ち放たれる。



ウイイィィィィン・・・・・・・・・・・ダダッ、ダダアァァーーーーン!!


ウイイィィィィン・・・・・・・・・・・ダダッ、ダダアァァーーーーン!!


ウイイィィィィン・・・・・・・・・・・ダダッ、ダダアァァーーーーン!!



 

 続けて、副砲として取り付けられて居る弾丸式の魔導砲が、撃ち放たれた。


「竜騎士航空隊も、全騎出せっ!」


「了解っ!飛竜航空隊っ!全騎離陸せよっ!繰り返すっ!飛竜航空隊っ!全騎離陸せよっ!」


 艦内からワイバーンが、次々と魔導昇降機を使って甲板へと押し上げられ、甲板滑走路へと進み、次から次へと甲板滑走路から離陸を開始して行く。


「野郎どもっ!急げえええええぇぇぇぇぇーーーーーっ!!!」


「ノロノロして居る輩はっ!!ギンジェム大佐からキツイ叱責が待って居るぞっ!!!」


「出撃が1秒遅れるだけで、こちらの戦況が悪く成るのだっ!!」


「それは自分達の死をも意味して居るっ!!」


「だからっ!!死ぬきで走れっ!!走れっ!!走れええええぇぇぇぇーーーーっ!!!」



 上官に急かされながらも、出撃準備を整えて行く竜騎士や整備士官達。


 発艦が遅れれば、その分、必ず味方や自分達にも危機が、やって来るのだ。


「各隊準備ヨシっ!」


「デストロイヤー1号艦航空隊、全騎発艦するっ!!」


「デストロイヤー2号艦航空隊、全騎発艦するっ!!」


「デストロイヤー3号艦航空隊、全騎発艦するっ!!」


 

 準備が整った各デストロイヤー艦隊に所属する飛竜航空隊は、大空へと飛び立ち、ダバ派遣艦隊・第3護衛艦隊へと向かい、戦いを挑むのであった。

 





アースティア暦 1000年・西暦2030年・6月20日・午前12時45分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸・ユーラシナ大陸中央地域・シベリナ中央地方・パイプ・ライン大河中央流域地方・ブラキュリオス湖畔南部地域・グリクス地方・ローラーナ帝国・ローラーナ帝国領・グリクス地方州・グリクス市・グリクス港・グリクス地方軍団・グリクス地方中央戦線区・ローラーナ帝国軍・グリクス地方軍団本拠地・グリクス要塞及びアルガス公国・レジェンダリア州・レジェンダリア諸島南部・ブラキュリオス湖畔南部水域・北シャッポロ川河口から北に26キロ付近・ダバ派遣隊・第3護衛艦隊旗艦・護衛艦あかつきの艦橋にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




 攻撃を続けて居たダバ派遣隊・第3護衛艦隊は、デストロイヤー艦隊に一定のダメージを与えて居るが、撃沈には至って居ない。



 水上へと浮上を果たしたデストロイヤー艦隊は、危険性が少ない水中へと進む中で、自分達の動きを察知し、攻撃を仕掛けて来たダバ派遣隊・第3護衛艦隊の存在を視認。


 反撃に移ろうとして居たが、現代戦闘艦艇と違って攻撃態勢には、やや時間が掛かってしまう。


 ダバ派遣隊・第3護衛艦隊を目の前にして、デストロイヤー艦隊は、ダバ派遣隊・第3護衛艦隊からの凄まじい攻撃を受けて居る為に、小規模の火災による煙りが各艦からモクモクと上がって居た。

 

 手負いの傷を負いながらも、デストロイヤー艦隊は、ようやく反撃態勢を整い、ダバ派遣隊・第3護衛艦隊に向かって、攻撃を開始する


「敵艦隊っ!発砲っ!」



「来るわよっ!」


「回避いいいいいぃぃぃぃぃーー----っ!!!」


 デストロイヤー艦隊の撃ち放った砲撃は全ては、第3護衛艦隊の手前だったり、艦隊後方へと逸れたりと、その砲撃は全く命中しなかった。


「ふうーっ・・・・・・」


「命中率が悪いとは、聞いて居ましたが、此処まで悪いとは・・・・・・」


「デストロイヤー艦隊、時速72ノットで、依然、航行中です。」


「どうしますか?」


「・・・・・・・」


洲崎二佐は、少しだけ、考え込む。


「洲崎二佐っ!デストロイヤー艦隊からワイバーンが飛びたった模様、その数150騎です。」


「対空戦闘よーいっ!」


「対空戦闘よーいっ!」


 第3護衛艦隊の各護衛艦内に、警報が鳴り響く。


「各艦のVSLの迎撃体制準備良しっ!」


「一斉射撃っ!!(サルヴォーッ!!)」



 ドゴオオオォォォーーン!!と言うミサイル発射音と共に、各ミサイルが、デストロイヤー艦隊から離陸した飛竜航空隊に向って飛んで行った。




 ゴオオォォォォぉーーーッ!!!と言う轟音と共に、VSLから発射されたシースパロー短SAMの数は25発。



 向って来る150騎の飛竜航空隊に対しては、余りにも少な過ぎた。


 残りは護衛艦の主砲と20ミリCIWSで、対処するしかない。


 

「ニホン艦隊から発射された飛翔体が、我が方へと多数接近っ!!!」


「噂の鉄槍か・・・・・・」


「隊長殿っ!此処は我々がっ!」


「すまんっ!」


 一部の部下たちが、人柱の盾に成る事を申し出た事で、迎撃ミサイルから逃れる事に成功した飛竜航空隊は、ダバ派遣隊・第3護衛艦隊へと接近する。



「敵機っ!!我が艦隊へと更に接近っ!!」


「主砲っ!うちーかーたよーいっ!!」



「主砲っ!うちーかーたよーいっ!!」


「後5分で、敵機は各艦の射程内っ!」


「撃ち方はじめっ!」


「撃ち方はじめっ!」



ダダッ、ダダアァァーーーーン!!ダダッ、ダダアァァーーーーン!!


ダダッ、ダダアァァーーーーン!!ダダッ、ダダアァァーーーーン!!


ダダッ、ダダアァァーーーーン!!ダダッ、ダダアァァーーーーン!!


ダダッ、ダダアァァーーーーン!!ダダッ、ダダアァァーーーーン!!


ダダッ、ダダアァァーーーーン!!ダダッ、ダダアァァーーーーン!!



127ミリ単装砲と76ミリ単装砲からの砲弾が、連続発射される。



「報告ーっ!鉄槍に突撃陽動を行った部隊は・・・・全滅っ!」


「艦隊所属の飛竜航空隊も、半数以上が討ち取られました。」



「ぐうっ、聞きしに勝る怪物艦ぶり・・・・・」


「何としてでも一矢報いねば、各騎っ!!突撃いいいいいいぃぃぃぃぃぃーーーーーーーっ!!!」



「「「「「おおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!!!」」」」」



 半ば自棄っぱち状態の飛竜航空隊の者達は、第3護衛艦隊へと突撃を仕掛けた。


 だが、彼らの目の前に立ち塞がる小さき怪物戦艦隊は、容赦の無い反撃を繰り出して来た。



ダダッ、ダダアァァーーーーン!!ダダッ、ダダアァァーーーーン!!


ダダッ、ダダアァァーーーーン!!ダダッ、ダダアァァーーーーン!!


ダダッ、ダダアァァーーーーン!!ダダッ、ダダアァァーーーーン!!


ダダッ、ダダアァァーーーーン!!ダダッ、ダダアァァーーーーン!!


ダダッ、ダダアァァーーーーン!!ダダッ、ダダアァァーーーーン!!




「主砲撃ち方止めっ!」


「20ミリCIWS発射よーい。」


「20ミリCIWS発射よーい。」


「撃てーーーーーっ!」



 第3護衛艦隊の各艦の20ミリCIWSが、飛竜航空隊に向けて砲塔を回塔させ、一斉に火を噴いた。


「なっ?」


 ブロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロオオオオオォォォォォォォォォォーーーーーーーッ!!!



 ブロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロオオオオオォォォォォォォォォォーーーーーーーッ!!!



 ブロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロオオオオオォォォォォォォォォォーーーーーーーッ!!!



 ブロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロオオオオオォォォォォォォォォォーーーーーーーッ!!!



 飛竜航空隊は戦闘開始から僅か17分で全滅し、ブラキュリオス湖の空に肉片と変わり果て、水底へと沈みつつ、見る影は花吹雪の如く散った行った。


 その中には護衛艦に迫り、ワイバーンの火炎弾を撃ち込んだ者が20騎程度居たが、護衛艦には火災防止用に備え付けられて居る消火装置によって、瞬時に鎮火されてしまい、大した効果が得られなかった。

 


「はぁはぁはぁ・・・・・・・・」


「危なかった・・・・・・・」


「洲崎二佐、我が艦隊は、今ので殆んどの弾を出尽くして居ます。」


「残りは各艦で魚雷が全部で6、対艦ミサイルが各2程度です。主砲は各砲塔の残りが20発程度です。」


「石井三佐の方は?」


「此方も似たような物だ。」



「仕方ありません。」



「此処は目標敵隊列の3番艦を集中攻撃します。」


「止めはエクスプロトンバスター使います。」


「しかし、良いんですか?」


「今は欲を掻いても仕方が無いです。居残った物は、本隊に連絡して、対処を要請しましょう。」


「分かりました。」



「攻撃目標敵隊列の3番艦に集中、うちーかーたよーい!!」



「撃てえええええぇぇぇぇぇーーーーーーーーっ!!!」



 第3護衛艦隊に残った主な全火力をデストロイヤー3号艦にぶつけた。



「移動要塞戦艦デストロイヤー3号艦に敵火力集中、被害甚大っ!」


「我が艦隊所属の飛竜航空隊は・・・・・・全滅。」


「おのれれっ!おのれれっ!おのれれっ!又しても好き放題しおってえええええぇぇぇぇぇーーーーーーーーっ!!!」


「報告しますっ!魔力感知装置に高出力魔力を感知したとの事ですっ!!」


「感知地点は・・・・・・敵艦隊ですっ!!!」


「何だとっ!?」


「高出力の魔力が、徐々に上昇して行きます。」


「この異常な上がり具合・・・・まっ、まままっまさかっ!?」



「大佐殿っ!この魔力出力量からして、アセリナの頭の可笑しなバカ天使共のエクスプロトンバスターと思われますっ!」


「おのれっ!アセリナのイカレ天使共めっ!」


「3番号艦に退避命令を下し、我々は前進だっ!前進を続けろっ!」


「了解ですっ!」



 ギンジェム大佐は、アセリナ族が撃ち放つエクスプロトンバスターから逃げる為に、移動要塞戦艦デストロイヤー艦隊の3号艦を見捨てる決断を下した。



「さぁ、各員っ!!気合を入れて沈めるデースーよっ!!!」



「塵と消えるデースっ!エクスプロトンバスタアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーっ!!!」


 キュイイイン・・・・・・バシューーーーーーーーーーーゴオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!


 第3護衛艦隊に分散して乗船している二千人の聖天使騎士隊は、一斉にエクスプロトンバスターを撃ち放った。


 エクスプロトンバスターが命中したデストロイヤー3号艦は、数回の爆発と閃光を放ち、一気に爆散し、激しい音と振動を放ちながら湖の水底へと轟沈して行った。




「こちら第3護衛艦隊司令の洲崎二佐です。」


「我が艦隊は、移動要塞戦艦デストロイヤーを相手に奮戦しましたが、敵の抵抗が激しく残念ながら1艦呑みの撃沈と成りました。」


「置鮎一佐、後は・・・頼みます・・・・・・・」



 本隊との通信を終えた洲崎二佐は、セイローグ島・セイローグ聖堂砦への帰投を命じ、副長に指揮を任せると艦長室へと下がった。



アースティア暦 1000年・西暦2030年・6月20日・午前12時45分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸・ユーラシナ大陸中央地域・シベリナ中央地方・パイプ・ライン大河中央流域地方・ブラキュリオス湖畔南部地域・グリクス地方・ローラーナ帝国・ローラーナ帝国領・グリクス地方州・グリクス市・グリクス港・グリクス地方軍団・グリクス地方中央戦線区・ローラーナ帝国軍・グリクス地方軍団本拠地・グリクス要塞及びアルガス公国・レジェンダリア州・レジェンダリア諸島南部・ブラキュリオス湖畔南部水域・北シャッポロ川河口から北に26キロ付近・ダバ派遣隊・第3護衛艦隊旗艦・護衛艦あかつき・護衛艦あかつき艦長室前にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 戦いを終えた洲崎二佐は、艦長室で休息を取ろうと向かって居たが、事が終った事により、緊張感の糸が切れたせいか、艦長室前で力尽きて倒れてしまう。。


 そんな所に艦内でも親しい間柄でもある女性自衛官の二人が、持ち場の上官たちに言われて、見舞いに行って来いと言われので、様子を見に来て居たが、艦長室へし入ろうとして居た所で、二人が声を掛けようとした時である。


 偶然にも、二人は洲崎二佐が倒れかけて居た所に遭遇したのであった。


 洲崎二佐は倒れて居た所に居合わせた二人が、艦内通信装置で艦橋に居る副長に連絡。


 狼狽えて居ながらも、連絡した隊員は副長に報告しつつも、直ぐにでも医務長を呼ぶと共に、呼ぶなら新島外科長と看護資格と薬剤師資格を合わせ持って居る田代薬剤官をも併せて呼ぶことに成った事も報告をして居る。


 この呼ぶ事とと成った人物の二人は、あかつきの衛生科で働く艦内では、洲崎二佐と併せて、僅か8名と言う数少ない海自女性隊員でもある。


 女性だけを呼んだのは、彼女なりの他の隊員達への気遣いだ。


 艦長が戦闘での長丁場で、緊張と疲労から倒れたなんて話は、大っぴらに出きないし、何よりも第三護衛艦隊の全隊員達の士気に関わると思ったからだ。


「ふう・・・・多分、極度の緊張から来た過労ね。」


「取り敢えず点滴を打って、起きたら薬を飲ませれば数日で回復するわ。」


「「よかったあああぁぁっ!!」」


「洲崎さんは、普段は頼りなく、大人しい性格だものね。」


「本当なら、後方勤務が主体の輸送艦隊の配属を希望して居たとも聞くし・・・・」


「このダバ派遣隊の勤務で、かなり無理をして居たみたいね。」


「それが戦闘が終わって、張り詰めた緊張の糸が一気に解けたんでしょうね。」


「それに今日の洲崎さんは、頑張ったものね。」


「副長と医務長には、私から伝えてを置くから、後は私と田代に任せて、二人は持ち場に戻りなさい。」


「「はい・・・・・・」」


「すぅすぅすぅ・・・・・」


「お疲れ様、艦長・・・・・・」



 新島外科長は、一言労いの言葉を掛けて、艦長室を後にした。



 後にこの戦いでの洲崎二佐の功労は、多くの女性自衛官の模範と成ったと言う。



 特に自衛隊学校で挫けそう生徒達は、教官等は必ずこう言う様に成ったと言う。


 洲崎と言う奴はな、自衛隊学校でも一にニを争う程の落ち毀れだったんだぞっ!・・・・と、事有る毎に、例に挙げられたと言う。



 それを噂で聞いた本人は、物凄く恥かしい思いしたらしい。


 後に護衛艦あかつきで艦長に成れば、どんな落ち毀れでも立派な女性海上自衛官(レディー)に成れるとね・・・・・・・・・・・・・

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