雪ひら

雪ひら(ゆきひら)

風花ひとひらのこと。


・雪の数え方

 雪は、どう数えるのでしょう。

 雪の数え方は、雪の姿によって変わると思います。

 一塊、一粒、一杯、そして一片ひとひら

 風花という風に散る花びらとなった雪は、ひとひらひとひら、舞っているのです。


・舞う雪

 風花は晴天に優雅に舞う雪です。

 ひらひら、ひらり、と舞う雪です。

 その舞う仕草を思って、雪ひらと呼ぶのです。


・穏やか

 吹雪は、その雪の欠片一つずつを数えることはできません。

 雪がひとひらずつ数えられるのは、穏やかに風も音を立てない空をゆく時なのです。

 なので雪ひらが現れる時は穏やかな日であるのです。


・幼さ

 雪ひらと発音すると、つい舌足らずに幼くなってしまいます。

 空を舞う雪ひらを見たら、幼い子どもはきっと追いかけたくもなるでしょう。

 雪ひらとは、幼さの隣にある未言なのです。


・無邪気

 雪ひらは空を舞い、まだ地に降りて汚れない真白の雪たちです。

 そこには無邪気さだけがあるでしょう。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る