羽包む

羽包む(はくるむ)

鳥の翼のような幅広の布を腕に纏って、その布で包むように掻き抱くこと。

愛し子を丸ごと翼で包んで暖める母の慈悲は。


・慈悲

 羽包む姿とは、親鳥が卵を暖める姿に似ています。それは親から子へ注がれる無償の愛にして、無条件に生まれてくる命を願う慈悲であるのです。


・親愛、親密

 羽包むというのは、相手のことが大好きで大切で愛しいってことです。その親愛の情が溢れて、ぎゅっと抱き締めてしまうのです。


・庇護

 大きな布ですっぽりと相手を包むのは、護ろうという気持ちの現れでもあります。

 羽包むのは、庇護欲から起こることもあるのです。


・鳥

 羽包むとは、抱卵する鳥の姿の模倣です。なので、羽包むはその化身として親鳥の姿を取るのです。


・束縛

 羽包む時、親は子を逃がさないようにします。バスタオルで濡れた体を拭く時、親元を離れていってほしくない時、ただひたすら愛でたい時、親は子を束縛してまでも抱き締めたいのです。


・擁護

 羽包むとは、長い布で相手の全てを包んで、他から見えなくします。それは如何なるものからも相手を擁護する力となるのです。


・隠す

 相手の全てを羽包むとは、その姿を他人から隠すことでもあります。

 親は時に子の弱さを人目から隠してでも、守り育てようと努めるのです。


・羽包むものは

 和服の袖、ショール、ケープ、ポンチョ、タオル、布団、毛布、タオルケット、愛、翼、両腕


・母性

 子を抱き締め、包み込むのは、胎児を抱える母の姿にも似ています。

 羽包むという行為には、母性も詰まっているのです。

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