黎明期の英国戦車図鑑(第一次世界大戦)

『マークC中戦車ホーネット』〜A Bの良いとこ取り戦車〜

　あまりぱっとしなかった『マークB中戦車』を、時代に合わせた強化により一躍高性能戦車へと変えたのがこの『マークC中戦車ホーネット』だ。

　本戦車には現代にも通じる多くの改良が見られ、車長が身を乗り出さずとも車外を見渡せる車長用キューボラ（覗き窓）や、飛行機に対応して対空機銃の装備などが行われた。

　換気用にも大型ファン二基が搭載され、居住性はマークA、B、Cと順に改善されてきた事になる。

　それに際して重量はマークB中戦車より更に重くなったもの、エンジンを出力150HP強化することで速度を回復、マークA中戦車ホイペットには僅かに劣るものの、当時(1918)の戦車では最速に近い12.6km/hを記録した。

　この時代ならではの革新的な戦車である。