誰のせい?〜高嶺の花が自殺した件について〜
鈴木あぽろ
第1話
クーラーすらない狭い部室に集まる5人の高校生。
「あっづぅ〜あーづーいーー」
汗を滲ませ、パタパタと制服を扇ぎながら暑い、を連呼するのは、シンタロウ。弟的なキャラがかわいい。
「うるさい、暑いって言うから余計に暑くなるのよ」
シンタロウにお姉さん口調で注意するのは、この気温の中でも爽やかさを放つコトハ。いつも私たちの暴走を止めてくれる。
「え〜じゃあ、さむいって言ったらいいわけぇ?さむーいさむいさーむい」
まるでコトハをバカにするように寒い、を連呼するのはハスナ。決してコトハをバカにしている訳では無い。天然なのだ。
「おい、すきで集まってるのは俺らだぞ。…文句言うな。」
部室の隅で涼しい顔で小説を読むハヤト。頭が良くて、顔もイケメン。すこし機械的な時もあるけど、女子ウケ抜群。
「んも〜〜!暑すぎてやってらんない!部長!今日は涼しいファストフード店に行きませんか!?」
コトハにわざと敬語で話すのは私、シュリ。
毎日毎日こんなに生産性のない会話を繰り返している私たち。
同じクラスで、いつも5人で一緒です。
いわゆる、一軍、とよばれるグループ。
一軍がわからない人はググってみて!
ねえ、この日常が崩れるなんて、誰が予想した?
ねえ、私が自殺するなんて、誰が予想した?
ねえ、私のことをここまで追い詰めたのは誰かわかる?
シンタロウ、コトハ、ハヤト、ハスナ。
お願い。私をおいつめた人間を…
コロシテ?
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