転校生2p
私立蜜葉学(ミツバガクエン)。
街の緑化計画で人工的に作られた森の中に建てられた、この学園は今年で創立七年目を迎える。
蜜葉学園は中高一貫の学校である。
高等部には普通科以外に美術科、音楽科などの特殊コースも多く、部活動も盛んに行われており、生徒達の頑張りもあって、全ての部活がとは行かないが、実績も上げ始めていた。
学校のカリキュラムや部活動が活発な事、そして、どこかの国にあるカトリック教会を模して造られたとうわさされる真っ白い綺麗な校舎、人気のデザイナーがデザインした学園の制服の人気もあり、おしゃれで活動的なイメージのある、憧れの学校として蜜葉学園はその名が知れていた。
その蜜葉学園高等部の二年に十日前に転校生がやって来た。
高等部は、その転校生の話題で持ち切りだった。
転校してきた生徒は二人。
鈴莉司(スズリツカサ)と鈴莉方美(スズリミミ)の双子の姉妹。
姉の司はA組に、妹の方美はF組(美術科)に。
司と方美はとてもよく似た双子だ。
揃って容姿端麗、成績優秀。
司に加えてはスポーツも万能と来ている。
双子の転校生という事以外にも、司と方美が話題の的になるのは当たり前だった。
優秀で美しい二人の転校生の噂は直ぐに広まり、冷やかしで二人を見に来る者や、司と方美を自分の部活に勧誘しようという者が集まり、休み時間や放課後は二人のいる教室は大賑わいだった。
「ねえ、鈴莉さん、うちの女子バスケ部に入らない? 体育の授業のバスケ、鈴莉さんのプレイ、凄かったって聞いたわよ。鈴莉さんさえ良かったら見学に来てみない?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます