3月
第37話
三月一日。
いよいよ、都立一般入試の合格発表当日。
最初に学校に集合し、みんなで各自の高校へと向かう。
「それでは、学活を終えます」
と、先生が言った瞬間に都立の合格発表を見に行くために、ダッシュで下駄箱に向かう。
「小夜、行ってらっしゃい! 待ってる!」
「お姉ちゃん。報告しに来て!」
みゃーちゃんと
電車に乗って、高校の最寄り駅に着いた。
そこから歩いて、高校に向かう。
都立神村北高校の校門へとやって来た。緊張しながら、受験票を取り出す。
自分の受験番号が貼り出された紙に書かれてあれば、合格したことになるんだ。
「うわ……連続で並んでる、どうしよう!」
「あった! やった!」
隣で喜ぶ声が聞こえた。
もうダメだ……そう諦めたそのときだ。
「え!? うそ!」
びっくりして、受験票の番号と見比べる。
目の前に飛び込んできたのは――わたしの受験番号だった。
「あ……あった、あった! やったぁ!!」
入学手続きのための必要な書類と、制服採寸を終えてからダッシュで学校に戻る。
その前に家に報告しに行く。母さんには書類を渡した途端、めちゃくちゃ喜ばれた。
「おめでとう、じゃあ。金融機関に払ってこないといけないから、行くよ!」
そして、わたしはかなり遅くなっていたけど、学校に到着したの。
ちょうど昼休みになったときになっていて、給食を食べていると思う。
進路室に向かう。
ノックして、ドアを開ける。
「失礼します! B組の橘です!」
「遅かったね。ご苦労様、どうだった?」
わたしは満面の笑みで、先生に報告した。
「合格しました! ありがとうございました!」
佐伯先生はびっくりしていた。
「よかったね! おめでとう。給食の時間だから、向こうで食べてね」
早く教室に行きたかった。
「小夜! 遅かったね!」
「みゃーちゃん! 受かったよ、神北高」
みゃーちゃんはびっくりして、ハイタッチしてきた。
「お疲れ! すごいじゃん」
「不安だったよ、ほんとにも~」
「でも、大逆転劇だったね。びっくりした」
そのまま給食を食べることにした。
すると、悠里が帰ってきた。
「橘、どうだった?」
「もちろん」
「俺も」
わたしは給食を食べていたんだけど、ホッとしていた。
すると、都立東台高校を受験した子がやって来て、まさかの不合格だったという。
模試では安全圏だったけど、ダメだったこともあるらしい。
給食を食べてから、華乃と朋、雪華の教室に行った。
「華乃と朋、来て。合格したよ」
「マジか! おめでとう。すごいじゃん」
わたしは朋に抱きしめられた。
「うん。雪華に報告しに行くね!」
雪華のいるクラスへ。
「お姉ちゃん、どうだった?」
「うん。受かった」
そう言うと、とても嬉しそうにしていた。
家に帰ったら、今日はファミレスで夕食だったの。
「小夜の合格祝だよ! おばあちゃんたちにも、報告したからね」
今日は
「ありがとうございました。永莉ちゃん、合格しました!」
「うん、おめでと!」
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