私は選ばれない

@sanamaru

第1話



私はいつも選ばれない存在だ。



それに気づいたのは忘れもしない小学生の時だった。


委員の係を決める時に、私と女子生徒、男子生徒2人が立候補したのだ。


定員は2人だったので多数決になったのだが私は選ばれなかった。


後から知ったのだがその選ばれなかった理由が、私よりもう一人の女子生徒が可愛いからというのを知った時は酷く悲しくて今も忘れない。




中学でも仲の良い友達で集まっても、私はその他の存在だけで誰かの一番ではなかった。


自分が一番じゃないとわかっていても無理に相手に合わせ顔色ばかりを伺い嫌われないように必死だった。




いつから私は自分の気持ちを素直に伝えれなくなってしまったのか。

今思うと、何も考えずただただ思った事を口にしていた幼少期の自分が羨ましい。


あの頃の私は、将来こんな風になるとは考えてもいなかっただろう。



友達にも、好きな人にも、仕事でも私は一番に選んでもらえずにいた。




唯一の幼馴染も今は結婚し、遠くにいる。

連絡はとれるが家庭を築いているので気軽にはできないし迷惑をかけたくはない。



人一倍人に嫌われないように努力してきたのに、皆んな私から離れていく。


私には何も残っていない、からっぽの存在だ。



依存してしまうのが怖い、嫌われるのが怖い。

どんなに強がって他人と関わらないようにしても

結局私は独りは寂しいのだ。



愛されるようなあの子になりたくて仕方なかった。



この事を少しでも共感してくれる貴方ががいたら私は救われるのだろうか。

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