2021年1月
ウランバーナの森
久々に読書ができまして。
ウランバーナの森/奥田英朗
中盤まではタイトルの意味がわからなかったのですが、中盤以降の不思議体験がまさにそのようになっていてなるほどってなりました。
某ビートルズの某レノンが主人公のモデルになっているようですが、背景を知らなくてもおもしろかったです。
(元ネタからオマージュするやり方は高橋源一郎氏もやっているので、そういう類が好みなのかもしれない)
下品なオチもよくできていると。
終盤、現実世界でもよくある人間関係の負の繋がりについて良く考察されていてよかったとおもいます。
自分が苦しんでいたことは実は親も苦しんでいた、とか。人間関係の輪に入るために嘘をつく、とか。
中盤ジョンが病院の真相に気づき、科学的に進むのかと思いきや、ドクターも認めざるを得ないファンタジーに突き進んでいてそれもまたよかった。
初期作品から、空中ブランコ(奥田英朗の別作品)の要素が出てたんだなと理解。
奥田英朗作品は現実的に地に足ついていながら、ぶっ飛んだ不思議体験できるので、とてもオススメですよ。
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