海が見える家

月のきおん

第1話

父親の祖父母と伯父と伯母のお墓がある。


祖父母達が住んでいた場所は家の前に直ぐ海がある。

晴れた日には、二階の部屋から駿河湾が見える。


4人の墓地は山を切り崩して造られた場所にある。

昔は毎年よくお参りに行った。


その場所は高い場所にあるからやはり海が見える。


晴れた日景色は綺麗だ。

我が家は元は漁師の出。

父親も若い頃は祖父と一緒に船に乗り出て居た。

そんな父親も私が17歳の時に他界している。


祖父の家は小さい家だが9人家族で昔なら当たり前だが今では大家族だ。

家の直ぐ近くにお婆ちゃんの実家があり、私はそこの家に住む父親の従兄弟に父親にそっくりだと言われた事が有った。


私は高校生の頃にその人に会っている。

今も私は人相変わっていないかな。


海の見えるこの父親の実家の方が本当は父親にとって幸せだったのではと思った。


二階の窓のサッシの上に腰を下ろして煙草を吸って居る父親の姿が浮かぶ様な、そんな天気の良いお彼岸の1日に皆を思うのだった。

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海が見える家 月のきおん @kioco

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