07 赤い月の呪い



――それは呪われた物語


――それは血で赤く染まった罪の月の物語


――だれも禊ぐ事の出来ない、深い深い業の物語の始まり



(私が壊されていく。一つ一つ粉々にされていくの)


 赤い赤い月が照らす

 星月たちも一緒になって輝いて

 鮮血の中にいるような闇夜の中

 薄暗い路地裏の中


 私の幸福は終わりを告げた



 己の欲の為に 名誉の為に

 彼らは 禁忌の領域に 手を伸ばした

 それは世界の理に触れる 方法

 血濡れになって 呪われる

 死んでなお 死にきれない 灼熱の業火の道


 不幸が躍る

 赤い赤い月と共に

 星月が嘲笑う


 あの薄暗い路地で途切れた私の未来

 ……そこから続くのは

 血で作られた道の上


(私が壊されていく 誰かが私を壊そうとしているの)

(助けて誰か! 助けて!)


――それは穢れた物語


――それは赦されざる罪の物語


――それは誰も変える事の出来ない悲劇の物語


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