第一章

第1話

「父さん、おれ魔導剣士になりたい」

「うーん、しかしなー、アルス」

「はい?」

「魔導剣士というのは階級があるんだぞ」

この少年アルスは、人間族イマジナリーの英雄のロスグウェルの長男で、ちょうど今年で八歳なので行きたい学校を父に話した。

しかし、ロスグウェルは魔導剣士の恐ろしさと闇を知っていた。

なぜなら、アルスの父ロスグウェルは、人間族イマジナリーの中で最強と言われる魔導剣士だったので、魔導剣士の訓練や修行を息子のアルスにやらせたくないのもあったが一番は、魔導剣士は階級によって扱いがまったく違うので父のロスグウェルはそんな地獄に息子のアルスを入れたくなかった。

「知ってます、八階級ですよね」

「あそこは地獄だぞ」

「やりとげます!」

「わかった、ではそれまで父さんがみっちり鍛えてやるからな」

「はい!」

アルスは、これからの父のロスグウェルの指導のもと魔導剣士の基礎を固めて学校では習わない所まで教えてもらうことになった。

「兄さん!」

「エレナ!」

「どうしたの?、兄さんとてもうれしそうだね」

「あぁ!、おれ王立魔導剣士育成学校に行く」

「兄さん!、ほ・・・、ほんとに?」

「うん!、そうだよエレナ」

「だったらエレも兄さんと一緒の学校に行く!」

「おいエレナ、さすがに一緒に行くことないんだぞ!」

「いいの!、ダメ?、父様・・・」

エレナは、父のロスグウェルにうるうるとした目で見ると、父のロスグウェルはエレナに甘くあっさり「よし、いいよエレナ」と、承諾したのを見たアルスは「このー、父さんめー」と、思っているとその会話を聞いていた精霊人族トロルの英雄でアルスとエレナの母のルナリアが強い眼差しで父のロスグウェルを見た。

そして、父のロスグウェルは母のルナリアの視線に気付いて冷や汗をかいた。

「じゃあ、アルスもエレナもとりあえず魔力の制御と剣術の訓練を毎日するからな!」

「はい!!」

そして、アルスとエレナは王立魔導剣士育成学校の入学試験に合格するためにあと半年間とても努力することになるのであった。

しかし、この時アルスとエレナは知らなかった、父のロスグウェルの訓練は鬼と有名だったので父のロスグウェルはわざとそれを言わなかった。

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