『サイン』

 メル・ギブソンが……メル・ギブソンが……っ!


 はい、M・ナイト・シャマラン監督の作品です。タイトルは『サイン』。日本語にすると『しるし』ですかね?(ネタバレるので突っ込まない)


 まず、M・ナイト・シャマラン監督、好きなんですよ~。めちゃくちゃ良くなかったですか?『シックス・センス』。

 当時わたしはすかしていたので、なんだ~、で終わりましたけど、良作です。ブルース・ウィリス出てるし。


 ブルース・ウィリスの代わりに『サイン』で主人公になるのがメル・ギブソン。メル・ギブソンの瞳って、わたしが思うにグリーンなんですね。特にグリーンの瞳の男性が好きとかいうのはないんですけど、とてもミステリアスで吸い込まれそうな色をしています。


 昔は『マッド・マックス』やってました。『ブレイブ・ハート』も。見てません。


 じゃあそのメル・ギブソンがどんな役なのかというと、奥さんを交通事故で失った元牧師。

 奥さんを失ったことにより、信仰心を失ってしまっています。

 家族は、メルの弟、長男、長女の4人。これがまた個性的で、弟は元野球選手(ホアキン・フェニックス)、長男は喘息持ち(『it』でも喘息の子がいますよね)、長女はしっかりした口調で何やら非日常的なことを口走る。

 メルはそんな家族をまとめて行かなければならないんだけど、どうしても奥さんの死を受け入れきれずにいる……。


 その理由の一つは、奥さんが最後に残した遺言が、弟にあてた言葉だったことです。

「―して、―して、―しなさい」

(伏せ文字はネタバレのため)という言葉を遺すのですが、見ているこちらもそれが何を意味するのかわからない。

 そしてメル・ギブソンは暗すぎる。


 そんなある日、日常は小さなことから変わっていきます。例えば、畑にミステリーサークルができたり……。それらの現象は主人公たちだけではなくどんどん広がっていって……。


 ネタバレにならないあらすじはこの程度。

 さて、一体この家族に、世界に、何が起こっているのでしょう?田舎町なので入ってくる情報といえば壊れかけのテレビ、噂話。

 そして長女の謎の言葉の数々。


 見ているこちらになんの『サイン』も与えてくれないのです。そうしてその間も鬱陶しいくらいメル・ギブソンがやたら暗い!


 にこにこ要素ゼロです。


 なーんかやな感じしてるんだけど、あなたもしない? するよねえ? なんだろうねー、この感じ? 的な?


 続きは映画で見てください。

 わたしは奥さんの遺言が遂行されるシーンが好きです。この映画、何度か見てるんですけど、あのシーンになるとテンアゲします。

 母親を失った一家の心の絆は取り戻せるのか?牧師としての信仰心は取り戻せるのか?

 それが物語の縦軸となっています。


 美味いぞ、M・ナイト・シャマラン監督!

 あまりに好きなので、この監督の別の作品も取り上げるかもしれません……。


 ちなみに、弟役のホアキン・フェニックスは、かのリバー・フェニックスの弟さんです。『スタンド・バイ・ミー』ですね。弟さんもやたら美男子です。


 とにかくラストまで目が離せないのがホラー映画。怖くても目を離してはいけません。ぜひ世界の真実を、そして一家の真実を見届けてください。

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