この世界の遊び方2

●キャンペーンの各シナリオ

 このワールドセッティングでは基本的にタイマンキャンペーンを推奨しています。タイマンキャンペーンを行う場合は一回の卓で以下の情報を間奏で行いましょう。情報の渡し方は各監督が好きなようにしてもらってもいいです。塔の中の隠し部屋にあった、外の教会で見つけた、など様々な方法で提供しましょう。


1. この世界はロアテラに壊されようとしている。

 だから、愛する私の子を守るために、神様がロアテラにも二人の女神にも、何物にも影響を受けない楽園を作り出した。


2. 一部分だけを守り続けることはできる。ごく限られた場所をずっと私の、神としての力を使えば守れる。

 でもそれはずっとは続かない。そのために必要なものは……(ここで途切れている)


3. 愛する娘夫婦のために楽園を作ったのに、二人とも楽園を拒否してロアテラと戦いに行ってしまった。

 私は既に御柱で、彼らを止めることが、できなかった……。ここなら、あなた達は傷つくことはないのに……。

 ずっと穏やかに暮らせる楽園なのに……


4. 残った子供のために一人の少女を与えた。彼女と夫婦になってほしかったのに……。

 その少女に惑わされて、外を求めてしまった。このままいさせたら、きっとこの子も外へと出てしまう。

 この世界を守るためにも、この子を鳥籠の夢の世界に導こう。そして、この子を惑わした少女はこの楽園にはふさわしくない。

 彼女は、追放します。


5. (2で入手した情報の続き)人の魂の輝きが必要だ。そ

 れに私は最も魂の輝くところを知っている。その状態を保存すれば、その人はずっと魂の輝きを放出してくれる。これで永遠にこの楽園を守れる。

 だけど、ロアテラの力が強くなる恐れもある。だから常に招こう、魂の輝きを持ったものを……。

 この鳥籠で保存し続けよう。永遠に、安らかに……。


6. 私はもうただのシステムになるだろう。人格などもすべて削らなくてはこの世界をロアテラからも二人の女神からも守れない。

 二つの機能を遂行し続ける機械になろう。

「常に魂の輝きを持った人々を取り込み続けること」「愛する夫婦が永遠に暮らせる楽園を存続させること」この二つだけのシステムに……。


7. だから、もしも……娘夫婦が望むのなら、この世界の管理者となってくれるのなら、それがきっと、一番なのだろう。

 その時は喜んで、受け入れよう……。


●キャンペーンのエンディングについて

 このキャンペーンではエンディングが複数用意されています。

・ステラバトルで敗北した場合、または歪みが3つたまった場合→バッドエンドA

・3回目の卓のステラバトル終了時に、子作りを行う宣言をしない場合→バッドエンドB

・最終話のステラバトル終了後の選択によって→エンディングA、エンディングB、エンディングCに分岐


 このキャンペーンの最終話では、ステラバトル終了後に選択肢を提示してあげてください。


「永遠に今の穏やかな幸せを続ける」か「受け入れずに未来に生きる」か――

 

 前者を選んだ場合、またはステラバトル終了時点で「願い」を世界の加護で消費している場合、エンディングAに向かってください。

 後者を選び、「願い」が元のままである場合、神様との戦闘になります。ここまでシナリオを続けてきた監督であれば、タイマンでの戦闘にも慣れてきたと思います。なので、星の騎士の勝率が4割程度の舞台とエネミーを用意して戦いに挑みましょう。

 この舞台を作る際に、監督は何か一つ戦闘終了する条件を追加してください。条件は何でもいいです。例としてはセットルーチンをすべて開示して星の騎士が耐えきった場合、などです。

 この神様との戦闘の前に、この情報も渡してください。


 この場所にある鳥籠全てを壊すことでこの世界は壊れるでしょう。ですが、あなた達は神様が認めた夫婦です。もしも鳥籠を大切に思う心があるなら、また別の選択肢も見えてくるかもしれません。


 そして、戦闘で敗北した場合は、エンディングAに向かってください。

 戦闘で勝利した場合は、そこで再び最後の選択肢を行ってください。


「この世界を壊して元の世界に戻る」か「元の世界に戻らず、この世界の管理者となるか」


 前者を選ぶ場合はエンディングBに向かってください。

 後者を選び、エネミーの耐久力を0にする以外の勝利条件を満たした場合はエンディングCに向かってください。


 それらエンディングの描写が終わった後、皆さんは最後のカーテンコールを行いましょう。


●エンディング集

・バッドエンドA

 僕たちは、ロアテラの騎士に敗北した。

 ロアテラに意識が飲まれていく。その時、まるで機械のような声が響いてくる。


「この子たちは愛する子たちではなく、ロアテラのものへと変じました。すぐに外へと摘出します」


 その言葉とともに、視界が光に包まれる。

 そして目を開けたときには、そこは、何もなかった。

 そう、何もない。地面も、空も、人も、何もかもがない。

 そして、あなた達は気づく。

 

 そうか、ここが、鳥籠の外なのだ、と……


 意識が途切れる瞬間、あなた達は黒い龍に取り込まれ、消えてしまいました。


・バッドエンドB

 神様の子供を作れ、この楽園に子孫を残せ、という言葉に対して否定する。

 僕はペアの人と子供を作るつもりはないし、一刻も早く脱出しないといけないのだから。

 その僕の回答に対して、神様は静かに言葉を紡いだ。


「そうですか。では、あなた達は夫婦ではなかったのですね。その魂を輝かせないのであれば、あなた達は不要です」


 その言葉とともに、光が包まれる。

 目を開けると、そこには何もなかった。

 地面も、空も、人も、何もかもがなかった。

 

 いや、何もないように見えたが、それは違った。

 その姿が何なのかはわからなかったが、直感的にわかる。


 あれは、ロアテラの一部だ……


 それが頭で認識するよりも早く、あなたはロアテラに消失食べられしました。

 これにて、あなた達の星の騎士としての未来は、意識は、閉ざされたのでした。

 

・エンディングA(鳥籠END)

 目を覚ますと、そこは何も変わらず大切な人と、その人とともに授かった我が子の姿が……。

 ああ、何も変わらず、ここには穏やかな幸せがある。

 この穏やかな幸せも、きっと、永遠に続くのだろう……。


 鳥籠の中で家族は静かに眠る。家族の幸せであるその時間は永遠のものになった。

 だけどこれでまた、娘夫婦がいなくなった。この世界の存続のために、また、娘夫婦を連れてこなくては……。


 そんな声が聞こえたような気がしたが、そんなことはもう気にしなくてもいい。

 家族三人で、ずっとずっと、幸せにいよう……。


・エンディングB(脱出END)

 全ての鳥籠を壊すと、その世界は崩壊していく。どうやらこの世界は終わりのようだ。

 その時、頭の中で女神の声が聞こえる。


「よくやりました。星の騎士たちよ。その階層は崩壊しますので、この記憶の楔を辿って戻ってきなさい」


 その言葉とともに光に包まれ、気が付くと、そこは元の世界にいた。

 隣には自分の愛する妻……いや、相棒も一緒にいる。

 もしかしたらあの世界は夢だったのかもしれない。

 だけど、確かに二人の絆は以前よりも深く深く、繋がっているのが分かりました……。


 自由になったその翼で、世界に羽ばたいていくことでしょう……。


・エンディングC(管理者END)

 神様はその動きを止める。そして、彼らに問いかける。


「あなたたちは、この世界を壊そうとはしないのですか?なら、なぜ永遠の幸せを受け入れないのですか?」


 その問いにあなたたちが答えると、神様は安らかな顔で答えるでしょう。


「そうですか。永遠の幸せではなく、楽園の未来を望むのですね。ならば、あなた達の好きなようにしなさい。私は、この鳥籠を存続させるだけですので……」


 その言葉とともに、神様は消えていく。どうやらあなた達の願いは自分の使命と共存できるとわかったようである。

 そして、頭の中から声が響きます


「よくやりました、星の騎士たちよ。この階層のつなぎ目の力が弱まったことで、この階層を切り離すことができました。さあ、記憶の楔を辿って戻ってきなさい」


 だが、あなた達はきっとその女神の命令を拒絶するでしょう。

 あなたたちはこの楽園での未来を望んだのですから。


 そして、月日は流れ……。

 この楽園は今も存続しています。

 階層から外された後も、この世界はロアテラからの攻撃を防ぎ続けています。

 そんなロアテラという名の大海に飲まれながらも、この鳥籠の中の楽園は今も続いているのです。


 その楽園は時間がもう止まることはありません。鳥籠の中の未来が進んでいるのです……。

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