第14話 ワイバーン討伐
1階に降り、掲示板に向かう。
そこには人だかりができていて、たくさんの人が依頼を探している。
俺も見ようとそこに入っていくと、なんでかガキがここにいるんだ?みたいな視線に晒される。
まぁ無視だな。
俺は昔から即断即決な性格なため直ぐに依頼を決める。
よし!これだな。
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討伐
依頼主:バネルファ商会(間)
ランク:A
討伐種:ワイバーン
討伐数:いる数だけ
討伐場所:バレン峡谷付近
依頼料:15000モン
備考:確実に全ての数を討伐してほしい。推定数は7から8体ほど。
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この他にもBランクの討伐依頼を4つとって受付へ向かう。
「おいおい小僧。そいつはまだ早いんじゃねぇか?ガキは家に帰ってママのおっぱいでも吸ってな。」
『ガハハハハハハハハハ。』
周囲からどっと笑いが起きる。
「ただのガキじゃない。これでもBランクだ。」
『………ええぇーーーーーー!!!!』
皆驚愕の表情でこちらを見る。
ギルド内にざわめきが広がる中、俺はそれを無視してハルナさんの前に行く。
ハルナさんに依頼書とギルドカードを渡す。
「これらの依頼をお願いします。」
「はい、分かりました。それにしてもウィンくん。あなたは面倒事を起こすのが好きなんですか?」
手続きをしながらハルナさんが訊く。
「面倒事が起こる方が面白いじゃないですか。人生にはやはり刺激が欲しいものです。」
「ウィンくんはやっぱり変わってますね。人生に刺激を求める10歳なんてあなた以外いませんよ。」
「ははは、自覚してます。」
「さらに言えばなおしてください。
はい、ギルドカードをお返しします。それでは依頼を頑張って下さい。」
「はい、行ってきます。」
ハルナさんに手を振り、ギルドを出る。
出るまで視線が俺に刺さっていたことは言うまでもない。
バレン峡谷に近い西門を目指す。
空は今日は快晴だ。清々しく依頼を達成出来そうだ。
西門を出て、バレン峡谷に向かう街道を進んでいく。
バレン峡谷は遠いので走っていこう。
バレン峡谷は商隊が通る街道の途中にあり、ここをワイバーンの縄張りにされると、襲われるため非常に面倒なのだ。護衛を雇ってはいるがそれでもCランクくらいしか雇わないし、高ランクの冒険者を毎回雇ってしまうと、その分お金がかかってしまう。なので1回高ランクの冒険者に討伐依頼を出せば出費は最小限に済むのでこうやって依頼が出でいるのだ。
ワイバーンはドラゴンの一種で空を飛び、鋭い爪と牙で攻撃してくる厄介な魔物だ。空を飛ぶためこちらの攻撃が届きにくいのだ。普通の冒険者の対処法は魔法を放つくらいしかないし。
だが俺は違う。
まぁ見てろって。
30分ほど走ると峡谷が見えてきた。
20kmほど走ってきたのに息一つ切れてないとは。自分の体力に戦慄を覚える。
ん?なにかいるな。
1、2…おいおい12はいるぞ。
しかし1ヶ所に固まって地上にいるっぽいのでさっさと殺しに行く。
踏ん張って、地面に結界張って、ゴウ!
バァーーーーン
一瞬でワイバーンの元へと到着。
ワイバーンが狼狽える中2匹の首を一瞬で刈り取る。ワイバーンが空へ逃げようとするので、光魔法のライトニングバレットを放つ。ワン〇ースの黄〇の技の八尺瓊〇玉をイメージすれば分かりやすい技だな。
ワイバーン達は一瞬で身体中が穴だらけになり、絶命していく。
これで全部か。
よし!討伐終了。
次に行きますか。
とその前にステータスでも確認しておくか。
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ウィンバルド・スフィンドール
人間
10歳
職業:Bランク冒険者
HP:14751
MP:16911
攻撃力:14230
俊敏力:14109
体力:15010
魔攻撃:15988
防御力:15006
魔耐性:15896
魔法:ステータス魔法(中級)、火魔法(最上級)、結界魔法(最上級)、水魔法(最上級)、土魔法(最上級)、光魔法(最上級)、雷魔法(最上級)、風魔法(最上級)、空間魔法(最上級)、治癒魔法(最上級)、転移魔法(最上級)
オールウェイズスキル:なし
ユージュアリースキル:なし
オーフンスキル:なし
サムタイムズスキル:"言語者""全身強化""支配者"
ネバースキル:"知覚者""魔法達人""超越者"
スーパースキル:"戦闘王"
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"言語者":全ての言葉と文字を理解し、話したり書いたりできる。動物とも可。
"全身強化":身体のどこでも自由に強化できる。MPに依存。重ねがけも可能。
"支配者":他人や動物を支配し、強化できる。スキルを与えることも出来る。
"魔法達人":魔法をより正確に放つことが出来る。他人の魔法も相手によっては支配できる。
"超越者":何もかもを超越できる。加護がなくても魔法やスキルを使うことが出来る。
おおよそ人間なのかを疑いたくなるステータスだな。
"戦闘王"の中に"手加減"持ってて良かった。
よし次の依頼に行くか。
ガラガラガラガラガラ
ん?荷馬車の音がする。
商隊か?
森から出て街道に出る。
やっぱり商隊か。
5つほどの荷馬車が10人ほどの護衛と20人程の商人を引き連れてやってきた。
ん?ん???
あの商人風の女の人を俺は見た事がある。
頭では分かっている。スキルのおかげでだ。
だが心が言うことを聞かない。
つい無意識に声に出てしまった。
「お母さん!」
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