第25話 思いだすのは…
あの頃遊び場といったら
家からけっこう離れた本屋にいつも行っていた。
本屋といってもゲームコーナーもあったしCDもあったしUFOキャッチャーや100円で遊ぶゲームなどあった。
ページワン。
それが本屋の店名だった。
町で唯一栄えてる場所だった。
学校の近くにあったので帰りに寄るにはもってこいの場所だった。
並びにスーパー、ホームセンター、飲食店などがあり
小さなショッピングセンターという感じだった。
その飲食店の主力のうどん屋さんには家族でよく行っていた。
行った際にはまずなはおでんをカウンターでとってきてそれから注文をするっていうのがお決まりのパターンだった。
店独自のねりがらしをつけて食べる。
そこで大根の美味しさを知った。
分厚くてダシがしっかり染みててハフハフしながらかぶりついた。
かぶりつきがいのある大根だった。
親が牛すじを美味しそうに食べてるのを見て
次来た時は牛すじを頼んでみようと次回の計画を決めたり
山かけうどんが美味しそうに見えたからよし次回はこれだと。
カレー鍋うどん
よし。
でも結局は自分の中での一番はカツ丼だった。
あのふたを空けた瞬間の感じが
輝いて見えた感じが
かきこんで食うという感じが
好きだった。
夕食を充分堪能したあとは
ページワンに寄ってUFOキャッチャーをするっていうのがお決まりのパターンだった。
初めてUFOキャッチャーでぬいぐるみをゲットしたのはこのページワンだ。
うどん屋さんに家族で食べにきた何回目かに鉄腕アトムのぬいぐるみをゲットしたんだ。
1回で捕れたと思う確か。
だってそこまでゲームにお金をつぎ込むことに寛容な親ではなかったからだ。
100円ゲームもあったが、自分自身どうせやるなら物として残るゲームをやろうという考えの子供であった。
その100円ゲームは一度もやらなかった。やろうとも思わなかった。
ただその100円ゲームは一際際立っていた。
ゲーム機からの音声が何よりも際立っていた。
耳からその存在感が強く入ってきた。
『ケンちゃんル~レットッ!!
☆☆☆☆☆☆☆☆~
だいじょぅぶだ~ ♪♪♪
だいじょぅぶだ~ ♪♪♪
だいじょぅぶだ~ ♪♪♪
だ い じょ ぅ ぶ だ ~ ♪ ♪ ♪
だ い じょ ぅ ぶ だ ~
☆~☆~☆~☆~』
お金を入れてなくてもゲーム機から音声が出ていて
それはうっとうしささえ感じるものだった。
CDを見ていても何列かの棚挟んだ向こう側で志村けんが喋ってるんだもん。
それが鮮明に耳に残っている。
当時いろいろとあったよケンちゃんグッズ。
8時からのだいじょぅぶだ~。
思い起こせば
見ていたな~。
しょうゆ~ラー油~アイラブユー~
だっけ?
笑…
偉大な人が旅立って行ったな……★
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