◇2024.12.17◇日記のような手紙◇
12月17日(火)高橋真琴さん
少女画家の高橋真琴さんが11月17日に亡くなったと。90歳。
高橋真琴さんといえば、大きな瞳のお姫様。
わたしも大好きで画集も持っているのだけど、未だに忘れ難いのは母と筆箱の思い出。
幼い頃、小学校低学年くらいだったと思う。
母が筆箱を買ってきてくれた。
そこに描いてあったイラストが高橋真琴さんのお姫様だった。
今なら大喜びなのだが、その頃のわたしはテレビアニメの「魔法使いチャッピー」のファン。
友達もみんなアニメキャラものの筆箱を持っていたのが羨ましくて。
せっかくの高橋真琴さんの少女の美しさがわからなかった。
綺麗だけど、なんだか違う……わたしは泣きべそかいてたと思う。
その時、下敷きもお揃いで、今でも絵柄を思い出せるほどだから、幼いながら綺麗だとは思ってたんだろうけど(ああ、あの頃に戻れるなら、大喜びしたものを!)
母の悲しそうな顔……。
子どもの美意識と大人の美意識の違いとでも言おうか。
🌹
高橋真琴さんの絵を再認識したのは、もう少し大人になってからになる。
大きな瞳に星✨見れば見るほど繊細で美しく魅せられた。
近況ノートに画像あります。
↓
https://kakuyomu.jp/users/K-Tukino/news/16818093090480051748
そして、真琴というお名前で、勝手に女性だと思っていた方が男性であったというのも驚きだった。
🌹
久しぶりに画集を、ゆっくりと捲っていく。
あの日の筆箱と下敷き……。
母の美意識の確かさを改めて思う。
わからなかった幼い自分と母のすれ違いの切なさとほろ苦さ。それさえも、今は堪らなく懐かしい。
🌹
高橋真琴先生、素晴らしい作品の数々を、ありがとうございました。
合掌。
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