◇2024.11.14◇日記のような手紙◇

11月14日(木)木曜組曲


今日は木曜日。

だから、題名に木曜とついた作品の話をしよう。


今、恩田陸さんの「鈍色幻視行」を読み始めているのだけど、恩田陸さんといえば「木曜組曲」が印象深い。

(この作品については、以前にも書いた記憶があるけれど……)

実はこの作品、わたしには珍しく最初は映画から。


簡単なあらすじは……


《謎の死を遂げた耽美派小説の巨匠、重松時子を偲んで集まった5人の女たちが、その謎を解明していく密室ミステリー》


女優陣がまた豪華なのだ。


鈴木京香、原田美枝子、富田靖子、西田尚美、加藤登紀子

そして

重松時子(耽美派女流作家の巨匠)に浅丘ルリ子


ほとんどが室内の場面であり、美味しそうな料理を食べ、ワインを飲みながらの心理戦。

動きの少ない静かな作品だが、退屈しない。


女優さんたち、皆さん素敵だったのだが、なかでもわたしが印象深かったのは浅丘ルリ子さん。

知る人ぞ知る大女優であるが、それまで正直、意識したことがなかったのだけど、この作品での存在感は、さすがで。

未だに目に浮かぶシーンは、重松時子(浅丘ルリ子さん)が亡くなっている場面。

このシーンは小説にはない。

だが、とても印象的。

わたしが惹き付けられたのは、その手。

少し骨ばっているけれど、細く長い指に大ぶりの指輪は美しく、そして孤高の耽美派女流作家の手に相応しかった。


後日、原作を読んだのだけど、改めて原作をそのまま映画にしたようだと感じたものだ。


映画初公開は2002年だから、もう22年前になるのだなぁ。


忘れ難い作品のひとつである。

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