◇2023.1.3◇あなたへの手紙
1月3日(火) 袖振り合うも多生の縁
自宅に帰って参りました。
明日から息子も仕事始めです。
ここ数年は特にコロナ禍もあり、持病持ちのわたしは初詣などは控えてきました。
おせちもすっかり簡略化して、後はお刺身やお鍋です。
あとは、お雑煮くらいかなぁ。
「昔は、ちゃんと重箱に作ってたでしょー」などと息子に見苦しく言い訳をする始末のワタシ(汗)
息子らの優しさに甘えております。ハイm(_ _)m
◇
さて、お正月に山の家(生家)へ向かうのはバス🚍なのですが、バス停で待っていると、不思議とかなりの確率で知らない人に話しかけられます。
そして、ほぼ九割年輩女性なのです。
その時に話しかけてこられた方も80歳過ぎ(ご自分で言っておられました)の小柄な可愛らしい方。
「どのバスに乗られるんですか」と。
ここのいくつかある路線のひとつは乗車客が減っているということで本数が減ってきているのです。
このご婦人も利用者のおひとりだそうで、かなり待っているのだけど、まだ来ない、とのこと。
「本数、減っているみたいですものね。減らさないで欲しいですよねぇ」
と言うと
「でもねぇ、コロナやら何やらで運転手さんの数も減ってるんですって、だからしょうがないわよね」
と、しょんぼりとおっしゃる。
「まだ、路線が残されてるだけでも、有難いから」
とも。
胸を突かれる思いがしました。
確かにそうなのです。
綺麗事だけで世の中は回らない。
これからの若い人たちのことをもっと考えなくてはいけない。
でも。
わたしは共働きで忙しかった両親の代わりに祖母に育てられました。
祖母は明治女で厳しい人でしたけど、愛情も注いでもらったと思っています。
そのせいもあるのでしょうか、年輩者の方とお話するのが好きです。
祖母の面影を重ねることもあるのかもしれませんね。
この時も、可愛らしいピンクのチェック柄の布マスクをしてらしたので、そのことを褒めると、背負っていたリュックを下ろして中から予備に持っているマスクを見せてくださいました。
手縫いなんですって。
巻いていたマフラーも優しいピンクで色が合ってて素敵。
それを言うと
わたしの乗るバスが来たので、「お気をつけて」と手を振ってお別れしましたが、楽しいひと時でした。
袖振り合うも多生の縁
と、申します。
老若男女色々な人がいますよね。でも少なくとも弱い立場の人に優しい世界であって欲しい。
だって、自分自身だって、いつその立場になるかわからないのですもの。
そんなことを思いながら、三が日最後の日が暮れていきます。
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