手紙～明日のわたしへ～

◇2020.1.20◇(曇)◇

これは明日のわたしへの手紙。

ずっとハッキリしないお天気が続いてるよ。

わたしは曇り空自体は嫌いじゃないんだけど、のっぺりとした曇りは何だか気が沈んでしまう。

空のキャンバスが無機質な白だけになってしまったみたいな気がするからなのかもしれない。何も描かれていない、白く塗りつぶされた絵みたいで。

雲には表情があるし、動いていくから好きなんだな、とか改めて思う。

空も灰色でも、のっぺり貼り付いた感じじゃなければいいのに。何でかこういうのは不安感を掻き立てられてしまうのよ。

最近はずっと、ベランダで空をゆっくり見たりもできなかったもんなぁ。

実家の山も恋しい。枯葉を踏んで歩きたい。

木々に触れたい。

さてさて、今夜はたっぷりの野菜と鶏肉でクリームシチューを作ろうと思うよ。

仕上げの牛乳も忘れずに。

何となく、シチュー気分なので（笑）

そういえばもう何年か前にね、美術館で『青』をテーマにした企画展があったんだけど、あれは素敵だった。

あの時も冬で、わたしはお気に入りの青いカーディガンを着て行ったの。

しばらく、美術館にも行ってない。

また、行きたいなぁ。

明日のわたし。

最近はなかなか出かけること自体、病院くらいしか行かなくなっちゃってて。

体調を崩した後は、どうしても、そろりそろりと臆病になっちゃうからかな。

でも、少しずつでも動き出したいな。

せっかくの冬の季節をもっと楽しみたい。

焦らずに……だけどね。

深呼吸を忘れないで。

追記） ああ、今ね、空が動いたよ。

合間に薄く青空が見えて、灰色雲の所々が蜂蜜色に染まって。

──綺麗だよ。