02 水の軌跡



 とまる事なく流れゆくもの 一つだけ見届けよう

 それが役目だというのなら


 刻まれた物はもう目にしたから

 これから綴られゆく物語に視線を向けて


 色合いはどんな風に?

 軌跡はどんな方向へ?


 輪郭は何をかたどって?

 意味をどこに宿らすの?


 かつて見たどれにも当てはまらない歴史を綴って

 また一つだけ 小さなものが生まれていく


 どこへ流れていくのだろう

 広がりゆく波紋を見つめながら


 いつまでも やむ事を知らない水の流れに

 ただ 耳をすませてる


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