興味が無い……訳では無い?
今日のところは二回戦までで終わり、シングルスの日と同じく全員が一回戦突破……とはいかなかった。
なので祝勝会は各自バラバラで行われた。
「ラガスさん、今日戦った二回戦目の男子の方はどうだったすか?」
「結構良い感じの相手だったぞ。マジで鍛えていて実戦経験もそこそこありそうだった。それに……中々に振り切ってた奴だからな」
他の奴らとは勝つこと、戦う事への執念に大きな差があるって感じだったか?
良い感じのバトルジャンキーだったよな。人に迷惑を掛けるってイメージは無し。
寮に戻ってのんびりとメリル達が作ってくれた夕食を食べながら今日の試合について話し合っている。
「振り切っていた……良いですね。是非、俺も戦ってみたかった」
おぉ、口調がマジモードになってるやっぱり戦うのがある程度好きなタイプな人からすれ、ば戦ってみたいと思う性格なんだろうな。
なんというか、よっぽどのめんどくさがり屋でなければ話して鬱陶しく感じないし、悪い気は全くしないんだよな。
俺もバトルガチ勢って訳じゃ無いけど、ああいう感じに真っすぐ戦いたいって意志をぶつけられるのは悪く無かった。
「自分は……想像以上の強さで少々恐怖を感じましたね」
ルーンにとってはあんまり戦いたくないタイプなのか?
でもセルシアの護衛を担当しているだけあって結構強いし……クロウザと戦っても良い勝負になると思うんだけどな。
「なにひよった事言ってんっだよ。中々ワクワクする子息だったじゃないか」
「シュラから見ればそう見えるかもしれないが……まぁ、俺も模擬戦の相手であれば問題無いと思うが、今回の大会が舞台であれば……正直恐怖を感じる部分がある」
あぁーーー……それは多少分からなくもない。相手を倒す為ならば、自分が傷付くことを恐れないタイプだからな。
そういった面を考えれば少々怖さがあるかもしれない。
……うん、実力が近ければ余計に恐怖が強く感じるか。
「……そういえば、相手の女の子はどうだったんだ?」
試合中は正直クロウザと戦うことだけに集中していたからそこまで二人の戦いが目に入っていなかった。
セルシアが問題無く勝利を収めたのは見えてたけど。
「う~~~~ん……悪くはなかった、と……思う、かな」
「な、なんか随分と間がある答えだな。やっぱりあんまり強く無かったのか?」
見た目的に遠距離戦だけじゃなく、接近戦も出来るというタイプでは無かった。
いや、見た目で判断するのは良く無いって解ってる。
ただ……あれで接近戦を難無くこなしていたらそれはそれで……ちょっとイメージがって感じだ。
「……一緒に戦っている男の子の、力になりたい……そんな強い意志、みたいなのは感じられた、かな。でも、まだまだ、実力が追い付いて、ない。だから、正直……つまらなかった」
あぁ~~……でしょうね。
意志の強さだけでは実力の差が埋まらないからなぁ……うん、そりゃつまらなかっただろうな。
「あの二人って、婚約者同士なのか?」
クロウザの方は一緒に戦ってた女の子に気がある様に見えなかったけど、女の子の方は婚約者ではなかったとしても、気はありそうな感じだったし。
「周囲の観客の声から婚約者同士……らしいですよ。あまり仲が良いのかは分かりませんが」
やっぱり婚約者同士か。キリアさんが得た情報なら信用出来る。
でも……あの様子を見る限り、確かに仲が良いようには見えなかった。
「戦ってみた感じ、熱い戦いが第一って感じの性格だったから……あんまり恋愛には興味が無いのかもな」
「その可能性はありそうっすね。それか、興味を持つなら強い女性なんじゃないっすか?」
「可能性大アリだな。あのバトルジャンキーの性格を考えれば一緒に前で戦える、競い合える人が好みって感じがする」
同族嫌悪とかにはならないだろうし……うん、もしかしたらバリバリ接近戦に特化した女性が好みなのかもな。
正確はそこまで気にしない……ってことは無いか。でも、そこまで異常でなければ問題では無いって思ってそう。
「それは分かりませんよ。態度に出していないだけで、本当は婚約者の事を大切に思っている方かもしれません」
「……そうか? まぁ、そっちの感情を簡単に表に出す様なタイプには見えないしな。もしかしたらそういう考えを持っているのかもな」
あり得なくはない考えだ。
ツンデレタイプ……っていうのは少々違うかもしれないけど、優しさが偶にポロっと出る性格なのかもな。
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