小さい頃は好きだった
「ラガス坊ちゃま、朝ですよ。起きてください」
「・・・・・・おはよう、メリル」
「はい、おはようございます。もうすぐで朝食のご用意が出来ますので服を着替えておいてください」
「分かっ、た・・・・・・・・・・・・雪か。というか既に結構積もってるな」
この世界は結構四季がはっきりしてるから、一年に一回は雪が降るんだよな。
小学生ぐらいまでは雪が降ったら結構楽しかったけど、中学生からは少し鬱陶しく感じていた。
「出来れば家から出たくない、というかベットから出たくはないんだが、そう言う訳にもいかないからな」
取りあえずベットからて冬用の普段着に着替え、父さん達が待っている食卓へ向かう。
俺が着く頃には朝食は既に出来ており、俺以外全員揃っていた。
「おはようラガス」
「おはようございます、父さん」
「今日は雪が降っているがどうするんだ?」
「そうですねぇ・・・・・・朝食を食べ終えたら少し外に出て体を動かしておこうかと」
一日休めば通常の動きを取り戻すのに三日かかるって言うしな。
まぁ、本当にそうなのかは疑問に思うが。
「相変わらずだなお前は。しかしそうだな・・・・・・私も偶にはこんな日だからこそ体を動かした方が良さそうだな」
「あらあら、それなら私も軽く外に出て運動をした方が良さそうね」
父さんは分かるけど、母さんまで外に出るつもりか。
二人は治める村に何かあったら対処しなければいけない立場だから、母さんも父さんの言う様にこんな時だからこそ、体を動かした方が良いと思ってるのかもな。
「ラガスお兄様、僕達も一緒にお外で遊びたい!!!」
「遊びたい!!! 良いよねラガスお兄様!!」
いや、俺としては別に良いんだが、そこは俺にじゃなくて父さんと母さんに許可を取るところじゃないのか?
「まぁ・・・・・・良いんじゃないのか? ただ昼までにしっかりと勉強を終わらせておくんだぞ」
「「うっ・・・・・・はーーーい!!」」
ふふ、二人共アリクみたいにサボり魔って訳じゃないけど、あんまり勉強が好きじゃないみたいだからな。
でもサーラさんがアリクより断然自分の話を聞いてくれるって喜んでいたっけ。
それだけを聞けば、あいつどんだけサーラさんの授業をまともに聞いてなかったんだよ。
「・・・・・・なんだよ」
「別に、なんでもねぇよ」
「ふん・・・・・・」
朝食を食い終わったアリクは直ぐに席を立って部屋から出て行った。
「相変わらずお前らは仲が悪いな」
「仲良くしろって方が無理よお父様。あいつはラガスに散々迷惑を掛けたんだから」
「確かにそれはそうかもしれないけど、あの子最近はかなり頑張っているみたいよ。毎日兵士の方々と訓練してるみたいだし」
そうらしいな。父さんに仕える兵士さん達は他の家の兵士を見ていないから断言は出来ないけど、結構強い筈。
そんな兵士達と訓練を重ねてるなら、ある程度は強くなっているんだろうな。
「今のアリクと決闘したら勝てそうか、ラガス」
「何戦、何十戦しても俺が勝つと思います。一回目の決闘に関しては絶対に俺が勝ちます」
ある程度相手の情報、多くの情報を知っていた方が有利だが、アリクに関しては適当な情報を知ってるからな。
「本当にアリクに対しては自信満々だな。アリクも二回目の決闘からある程度は強くなっていると思うんだがな」
「確かにそうかもしれないですけど、俺もあの時から強くなってます。条件が五分って訳じゃないです。体格の差なってあって無い様な物なので」
男で・・・・・・いや、女でも相性によれば初撃で八割方勝負は決まる筈だ。
その初撃の事を考えればやっぱりハンターの学校じゃなくて、貴族の学校に入学するのが正解だよな。
「ふぅーーー、美味かった。それじゃ、外に出て運動してきます」
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