256.アキラ、石灰を求む。
僕は悩む。次の工程をどうしようかと悩む。次にすることはイメージはつく。しばらく皮を水に浸すその後、毛抜きする。
毛抜き、そのための道具を買わなければ、あとついでに石灰も必要になるので、それも買いにいける場所。近場でどっか良い場所ないかな・・・。
そう思いながら、ぼぉーーと空を見上げていると、ヒラメキ君がイメージとしてボァワ~~ンと出てくる。え、なにこれ・・・。
「アナタノチカクニ、クワシイヒトイマスヨッ~・ヨッ~・・・ォ・・・。」
ヒラメキ君は、そう言ってフェードアウトする。そう言われて近くにいる人を見渡す。そうして、ミユと目が合う。
ああぁ・・・、なんか出てきそう。ミユに関連することだけど、なんだっけか・・・。
「ああ、そういえば錬金術師だったなぁ!! 」
やっと思い出すことができる。ミユはびっくりした様子でこちらを見る。そういえば、錬金術師だったね・・・。うん、忘れてたわ。
「ミユさんや、ミユさんや。」
とごまをすってミユに近づき質問する。
「ミユの住んでたところって、石灰とれる?」
ミユはちょっと考えて自信満々に答える。
「アンレの街は、採掘で有名なんですよ!!もちろんとれますよ!! 私もよく石灰水で化合してました!! 」
それを聞いて、僕は即決で
「よっしゃ!! 買いに行こう!! 」
と決断する。
次の日、ここから南の街のアンレへと買い物に出かける。馬車で一日と距離である。皆、思い思いに買いたいものがあるようで付いてくる。
ハチも独りポツンとお留守番も可哀想なので、一緒に連れていく。
そうして、馬車を走らせていると、前方に途方に暮れている1人の老人がいた。なにやら、めっさ困っている。
もちろん、助けるよね。と僕のハンターセンス君が語りかける。
「情けは人のためならず。」
そう呟きながら、老人に駆け寄る。
「どうされましたか? 」
と老人に聞いてみる。
すると、老人は途方にくれた様子で、
「実は、私の馬がヘビに驚き、どこかへ逃げてしまったのです。」
涙ながらにそう話す。それは途方に暮れるわなと思いつつ、考える。
「ハチ! この人の馬の匂い追えるかい? 」
と聞くと、ハチは元気よく! 吠えて老人をクンクンと嗅ぐ。そこから、馬の匂いを嗅ぎつけ、痕跡を追い始める!!
「少しここで待っていてください。」
老人にそう言って、ハチの後を追って森の中へと進んでいくのであった。
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