128.アキラ、尾行する。
置いてけぼりを食らった僕は、城の食堂らしき場所へと移動することにした。そこには、テラ達5人が朝食を食べ始めていた。
「おはよう、皆、昨日はお疲れさまでした。」
と言うと、テラが、
「いろんな絵を見れて、私は楽しかったです。」
ポジティブな解答を述べてくれる。他の皆は、昨日の徹夜が響いたのかぼぉーとしながら食事を取っている。
僕は、Powerの力のおかげで徹夜から早く回復したのであった。皆、朝食を取った後、もう一度寝ると言って、各自部屋に戻っていく。
僕は、もう一度メルカポレ地下宮殿の文書を読みなおして、抜けている所を探すことにした。
読み進めていくと、当時の調査では入口がひとつしか確認されていなかったこと、また調査のために水を抜いたことなどが書かれていた。
やっぱり、見落としってあるものだなと感じながら、文書を閉じるのであった。
竜の月の終わりまであまり、日がないことに若干の焦りを感じつつも、メルカポレ地下宮殿の近くまで行ってみることにした。
やはり、仮面の集団が入り口を警備しており、容易には中には入れそうにない。やはり、当日まで入れないと考えた方が良いかも知れない。
遠くで見張っている偵察兵に、近況を聞くと、
「ああ、アキラの旦那。奴ら、入る際に合言葉を言ってるようです。それに朝晩に人が少しずつ入れ替わっているみたいですぜ。それに、集会が後3日後に開かれることから、人の出入りも多くなってきてます。」
そう言って、また偵察に戻るのであった。
1人くらい、拉致してもバレないだろうという考えが思い浮かぶ。その考えに、精霊さんも
「バレないと思われます。」
そう告げてくれる。とりあえず、適当にメルカポレから出てきた男を尾行してみることにした。建物の上からバレないように、尾行していく。
しばらく尾行していると、男は物陰に隠れて仮面とフードを隠した後、気何かに着替える様子が見える。鎧を身に纏い、路地裏を警備していたかのような雰囲気を醸し出しながら出てくる。その者は、なんと王都の兵士であった。
どうやら、結社の影響力は想像以上のものであることがわかる。その者の後を追っていくと、王都の詰め所らしき場所へ入っていく。
誰を信用していいかわからなくなる。結社がこちら側の情報をどれだけ掴んでいるか、聞き出さねばなるまいと考え、尾行していた者を待つことにした。夕暮れ時、またあの男が出てきて平然と一人で巡回を始める。
この男がまた例の場所へ行くことをハンターセンスが察知してくれる。また、怪しげに路地裏の物陰に隠れた瞬間、その男を取り押さえ、尋問を始めるのであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます