受験うつになった私の高校生活

都稀乃 泪

中学時代①

 高校受験の為に今日も机に向かっていた。

 その時はたしか英語を勉強していた。中学二年生まで英語塾に通っていたので正直英語に関してはそんなに成績には困らなかったが、教科担当の先生が少しばかり苦手だった。

 帰国子女の生徒にも、入学早々「あれはダメだ」と見切りをつけれるほどの先生だった。


 そんなどこにでもいる私が“どこにでもいる”人間じゃなくなったのは、その時だった。三年も前になるので詳しくは覚えてないけれど十月頃だったと思う。


 突然【プツン】と言うかのように何かが切れる音がした。それから勉強に対する意欲はどこかへ消え失せ、スマートフォンにめり込むようになった。

 それでも「勉強しなさい!」と言われるので、机に向かって親が来た時だけシャープペンを持って夜遅くまで部屋に篭ってスマホをいじっていた。

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