きみょうな世界

ひまわり

第1話 合体!

まさきが通学路を歩いていると、仲良しのけんを見つけた。遊び相手を探していた、まさきは喜んで近づいた。


「おーい、けん!」


近づいてみると、けんはちょっと変だった。

なんかいつもと違う。


振り返ったけんを見ると、けんは身体をたてに割って、右半分しかないのだった。


「おまえ、左側どうしたの?」


「あ、ちょっと家に置いてきた。」


2人でいると、今度はりょうたろうがやってきた。りょうたろうもちょっと変。

左半分しかないのだった。


「おれも半分家に置いてきちゃった。」


「えーっ。それじゃ遊べないじゃん。取りに帰れよ。」


「それも、めんどうだなあ…そうだ!いいこと考えた!けん、ちょっとこっち来いよ。」


りょうたろうの左半分は、けんの右半分を引っ張った。


「がったい!!」


「えーっ。」


背の高いりょうたろうの半分と、中くらいの背でちょっとふっくらしたけんは、うまく噛み合わず、脳みそなんかちょっと見えている。


「キモッ!」


「けんたろうの誕生だ!」


新しいく出来た、けんたろうが叫んだ。


ともかく1人の人間の形になったので、サッカーでも鉄棒でもできる。


まさきはその日、けんたろうと遊んだ。


「あーっ、楽しかった。また明日学校でな!」


夕方になり家に帰ると、お母さんが出迎えた。


「おかえり。楽しかった?誰と遊んでたの?」


「えーっ。わかんない。お風呂はいってくる!」


「もうー、まさきったら…。」


結局ぼくは誰と遊んだことになるんだろう。


まあ、楽しかったから、いいか。




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