声劇(株)

花彩 悠希

1部

「ねぇ君はみんなと遊ばないの?」

「君の友達はあっちで遊んでるよ?」


「そっかぁ、友達じゃないのか」

「喧嘩…じゃないんだよね。みんなと遊ぶのが嫌いとか?」

「ひとりが好きなんだ…そんな顔してないけどな?」


「そうだ!君には特別に僕の社員達を見せてあげよう!」

「ちょっと待ってね…そろそろ来るはずなんだけどなぁ」


か「しゃちょー」

「お!来たきた笑」

か「しゃちょー!やっぱりここだった。そろそろ行きますよ!」

か「…で、その男の子は誰ですか?」

「かもねぎちゃん、僕今日この子連れてくことにした!手配しておいて!」

か「えぇ!嫌ですよ!だから誰ですかその子!」

「あ、そういや名前聞いてなかったね。君名前はなんて言うの?」


「コカって言うんだね…。いい名前してるじゃん!じゃあ行こっか!コカくん」


小声

か「しゃちょー、どうしてあの子連れて行くんですか」

「んー…僕達に、似てたからかな」

か「…そうですか」


ここからは普通に

「よし!着いたよ!行こーか!コカくん!」

「きっとちゃん乗せて来てくれてありがと!帰りは終わった頃にまた迎えに来てね!」

き「はい。車は会場の裏側手に停めてお待ちしております」

「ありがと!あ、あと…この子のこと色々頼むね」

か「…承知しました」

「ここはLIVE会場だよ!って言わなくてもわかってるか笑」

「ここで今日LIVEをするのはね!なんとなんと…!」

か「我が社のアイドルたまてとレタスなんです」

「もぉ…かもねぎちゃん!そこ僕のセリフ!」

そんなことどうでもいいですから早く行きましょう」


「今日は2階の指定席から見るんだよ!関係者席とか初めてで緊張しちゃうなぁ…!!」

か「しゃちょーが緊張してどうするんですか」

「そんなこと言われたって緊張はしちゃうよ笑初めてなんだもん」

「コカくんも緊張してるじゃん。緊張しないかもねぎちゃんがおかしいんだもん!」

か「私は前の公演来てますからね。それでも緊張はしてませんけど」

か「…それより始まりますよ」


小さくみっくみくを流す

「やっぱりたまてとレタスちゃんは凄いなぁ」

か「ですね…人を引きつける歌声です」

「コカくん、あの子達もね、君と同じような子だったんだ」

「僕の会社はそういう子達がいっぱい集まってるの」

「でも、あの子達すごく楽しそうでしょ」

「自分のしたいことをするっていうのはそれだけのことなんだよ」

「だから君も…ってそろそろLIVEもクライマックスだね」

「最後は楽しもっか!」


ファンサ流す

「あー…楽しかったね」

か「そうですね、あの方たちのLIVEはいつ見ても気分が上がります」

「お、かもねぎちゃんがそこまで褒めるの珍しいね。」

か「そんなことないですよ。私だって気分が上がる時だってあります」

「まぁそうだよね笑 コカくんどうだった?」

「そっか!凄かったか!感動してくれたんだ!良かったぁ!」

「まだまだ終わらないよ!コカくん一緒に裏側行こう!舞台裏!」

「良いに決まってるじゃん!早く行こ!」


「お疲れ様!」

れ「しゃちょー お疲れ様です」

た「お、いろはたんやん、おつかれ」

れ「しゃちょー、その子は誰ですか」

「この子はコカくんっていうんだ!」

「公園で会って連れてきたの」

た「それ誘拐と同じやん…ほんとに大丈夫なんか」

「多分大丈夫じゃない?親御さん達にも話は行ってる…かな?」

れ「怪しいなぁ、しゃちょー抜けてるとこあるから心配ですよ」

「大丈夫!きっとちゃんがやってくれてるはず!」

れ「あぁきっとさんがいるのかなら安心…」

た「じゃないやろ…あんなよく分からんやつをなんでいろはたんは信用しとるんか…」

「きっとちゃんはいい子だよ」

れ「それはそうとして…コカくんだっけ?固まっちゃってるね」

れ「おーい、大丈夫ですか」

れ「しゃちょーなんでこの子固まってるんですか」

「緊張したのかな?」

「おーい、コカくん?大丈夫?」


た「お、直った笑」

「なんか質問とかあるならしとかないと!」

「まぁいきなり言われてもないよね」

「たまて、レタスちゃんこの子も君達と同じような子なんだよ」

「そうですか、株に入るんですか?」

「いやそれはないかな。君たちの姿を見せてあげたくて」

れ「コカくん?僕達のLIVEはどうでしたか?君も自分の好きな物、夢を探してみてください」

た「高望みなんてしなくていいんだから自分にできることを今精一杯やってみろ」

れ「僕達から伝えたいことはそれだけです」


「コカくんじゃあ行こっか」



車乗り込み

「きっとちゃんありがと!」

「コカくんの情報ちゃんと調べて来てくれたね!」

き「社長の命令ならばどのような要件であろうとも調べます」

「信頼してるよ」

き「ありがとうございます」


「コカくん家着いたよ!」

「今日どうだった?僕の社員達面白いでしょ?」

「何かあったらこの番号電話して?僕達『古屋エフェクト株式会社』は君の味方だから」

「じゃあまたね!」








  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

声劇(株) 花彩 悠希 @kasaiyuki

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る