恋愛罪
坂崎 座美
第1話 恋愛罪
ああ私があの人に恋してしまってよいのだろうか。
八年間の関係が崩れてしまわないだろうか。
あの人の唇にこの唇を触れさせてもらってよいのだろうか。
一つ目の罪
これはあなたが私と二人でカラオケに行った時のこと。私はあらためてあなたの歌声に聞き入ってしまった。
そして、13時ごろあなたはトイレに行った。
私には耐えられなかったのだ。許してくれたまえ。あなたのコップに入っていたジンジャーエールを飲み込んでしまった。
辛いはずのジンジャーエールがとても甘く感じた……。
二つ目の罪
あなたの家に僕が止まった時のこと。あなたが横にいる、それで緊張してしまい、眠れなかった。
夜の二時ごろ、あなたの唇が気になって私はあなたの布団の中に入った。
ああ、私はあなたには似合わない男だ。
あなたにキスをしてしまったら私は……。
私は無意識のうちにあなたの頬に唇をつけた。
三つ目の罪
長い月日の中私は耐えきれなかった。
告白しようか、そう悩んでいた。
だが無理だった。耐えられない。あの人の唇を手に入れたい…そういう気持ちが私を支配していたのだ。
メールで私はあの人に告白した。返事が来た。
そして、静かに大空へ羽ばたいた。
遺書
sへ
私は怖いのです。
あなたに断られてしまって、自分のようなものが告白したということが周りの人間に知られたら。ただでさえいじめられている私にはとても耐えられません。
あなたに罪はありません。
これからもどうか「普通の生活」を送ってください。
kより
恋愛罪 坂崎 座美 @zabi0908
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます