ひか、る
池の水面に触れそうなほどしなだれた草の葉の上。
黄緑色の蛍が明滅している。
何かが水面を揺らして、波紋と名付けられた透き通った水のおうとつがゆっくりと押し広げられていく。
誰かがスイッチに触ったみたいに、光が消え、しばらくして、暗闇の中で、先ほどよりも緑がかった光の明滅が始まった。
葉の下で、一匹の蛙が発光していた。
内側から明るく照らされるたびに、半ば透き通った蛙の、トクトクと拍動する小さな心臓の輪郭が映し出される。
ちゃぷり、と、先ほどの波紋が対岸に到達して、微かな水音を立てた。
(内側からほのかに発光する半ば透き通った蛙の絵)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。