ひか、る

池の水面に触れそうなほどしなだれた草の葉の上。

黄緑色の蛍が明滅している。


何かが水面を揺らして、波紋と名付けられた透き通った水のおうとつがゆっくりと押し広げられていく。


誰かがスイッチに触ったみたいに、光が消え、しばらくして、暗闇の中で、先ほどよりも緑がかった光の明滅が始まった。


葉の下で、一匹の蛙が発光していた。

内側から明るく照らされるたびに、半ば透き通った蛙の、トクトクと拍動する小さな心臓の輪郭が映し出される。


ちゃぷり、と、先ほどの波紋が対岸に到達して、微かな水音を立てた。


(内側からほのかに発光する半ば透き通った蛙の絵)

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