気づいたらこの世界に片思いしていた
@Murasame1121
第1話プロローグ
2020年東京オリンピック開催から約3ヶ月後高校最後の夏休みが終わり受験勉強をし
ていることはなく俺、赤井翼は新作のゲームをしていた進学をする気は無い。ゲームをして一生生きていける方法を常に探していた。受験勉強をしていないからって学校に行ってない訳ではない仕方なく約3年間学校には普通に通っているつまり家に閉じこもってゲームをしている訳ではないただゲームが好きなのだ。俺はニートではないことを誇りに思っていた。学校に行っているだけで俺は世間から嫌われているような人間ではないということをずっと思っている。しかし今の目標は高校を卒業したら進学をする訳でもなく就職をする訳でもなくニートになることを目標にしていた。何故そう思ったのかそれは3日前に遡る。
3日前俺は普通に学校に行き学校から帰ってきて一目散に部屋に入りすぐにパソコンを付けた。ただパソコンを買ってから一度も電源を切ったことはない。家にいる時は常にパソコンを使うため学校に行く時はスリープモードにして学校に行っていた。そのスリープモードを解除し電源つけた。しかし珍しく母にリビングから声をかけられた。
「つばさーちょっとリビングに来なさい」
母から呼ばれるのは本当に珍しい母と話したのはもう覚えている限りあまりない特に仲が悪いという訳ではないが会話というものはなかった。
「今行くよー」
普通に答えたがびっくりしすぎて心臓の鼓動がゲームの一番緊張する場面並に早くなっていたなんなら手も震えていた。
「なんだよ、俺何かしたっけか?」
心の中でそう思いながら階段を降りリビングに向かった。
リビングに行くと母なテレビを見ながら
「ちょっとここに座りなさい」
そうソファを指差しながら言った。
「あれ、怒っている感じはない?」
母の言葉や表情からは怒っている感じはしない少し安心した。心臓の鼓動も徐々に落ち着きを取り戻してきた。
無言でソファに座り
「どうしたの?」
テレビを見てて何か面白いことでもあったのかそんなことを思いながら母に問いかけた
「つばさ高校卒業したらどうするの?」
この質問は高校生には一度は必ずくるそして全く決まっていない高校生には家族に聞かれたくないランキング上位の質問だ
「え?、あ、うん」
タジタジになる。勿論だこの時卒業してからのことなんか考えていない。明日くるゲームのアップデートのことしかここ1週間考えていないからだ。
「えっと、まだ考えていない・・・かな、、」
よく自分の夢が親にはなかなか話せないひとがよくいうセリフだ。こういうセリフを言う人は自分のやりたいことが決まっているがそれを本当にやっていいのか、安定した職業についた方がいいのかを考えている人のセリフだ。しかしつばさは違う本当に考えていないのだ。
「そうなのね、まぁ卒業までまだあるからいいけど進学するなら勉強も必要だしね」
そう優しく言ってくれた。
「うん、そうだね」
他に言う言葉がなかったそのまま部屋に戻りゲームをする。そんなことは流石にできない子供の頃の将来の夢について思い出す。誰でも子供の頃は将来の夢を持つものだ。俺だって勿論小さい時は将来の夢を持っていた。
「たしか、海賊王だったかな」
そう小学生まで将来の夢は海賊王だった。戦隊ヒーローや仮面ライダーならまだわかるが、海賊のアニメを見てからずっと将来の夢は海賊王だった、
「まてよ、今の時代海賊なんてほとんどいない海賊になれば海賊王になれるんじゃないか?」
そんな冗談を考えながらまずは自分のやりたいことを考える
人には大体2通りの生き方がある1つは自分のやりたいことをやり生きていくことだ。2つ目は安定した職業につき安定した人生を送ること。はっきり言って自分のやりたいことをやって生きていく人間の方がかなり少ないと思う。小さい頃は思わなかったが高校生にもなれば誰でも感じるはずだ、将来の夢というものはほとんどが叶わないということを。
ますばこの2通りのどちらの道に進むかを考えた。
「好きなことはゲームだよな。でもゲームをやって生きていくことはできるのか?」
この時代にはプロスポーツ選手のようにプロゲーマーもいるしかし翼はプロゲーマーになりたいとは思わなかった。なぜならプロゲーマーは勝つためにゲームをするからだ翼はゲームで勝ちたいと思ったことはほとんどないただ楽しくゲームをしたいだけなのだ。
「プロゲーマーは練習を1日に10時間とかするって聞いたことがあるな、しかも、楽しんでやるんじゃないくて勝つための練習だろそんなこと絶対やりたくねぇ」
そう思ったつばさ
「じゃあどうしようかな」
今期一番人気のアニメを見ながら考える
「やりたくないことやって金もらってもなー」
そう、だれもが一度は思うことだ。けどそうやって生きている人の方が多いことも事実だ。
「ゲームを楽しんでやって生きていくには……」
「ニートしかない!」
この決断が人生のすべてを変えるとはまだ気づいていない。
この決断から3日後に戻る
今日は日曜日。昨日は最近アップデートが入ったお気に入りのゲームを一睡もしないで楽しんでいた。
「休みの日は絶対に家から出ない。これが俺のスタンスだ」
平日5日間、出たくもない外に出ているのだから休みぐらい部屋に籠らせてくれそう思っていた
「だけども卒業したらずっと部屋にこもっていられるかもなーえへへ」
嬉しくて思わずにやけてしまう。ただ一つ不安はあった家族への罪悪感だ。本当に部屋にこもってゲームだけしてていいのかそれは考えざるを得ない。
「まぁ考えても無駄だな。よしゲームを続けよう!」
頭の中でそう言い、ゲームを再開しようとした。だがいきなり眠気が襲ってきた。
「あれ?徹夜だからかな、でもゲームしないとな」
そう、アップデートが来てからは廃れてきたと言われたこのゲームも神ゲーと世間で言われるほど最強のゲームになっていたそんなゲームを止めることはゲーマーにできるわけがない。しかし強烈な眠気が襲う
「少し仮眠取ってからやるか1時間くらい寝れば余裕だろ」
そう言ってベットに入り目を閉じた。
「あなたは死にました」
まるで天使のような声が聞こえる
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