第130話 スキャンダル?
人間の嫁を貰うのか?って話。
エルフの嫁5人。人魚の嫁3人。魔狼の嫁1人(予定)。
既に9人!
この辺はヴィトンの術中に嵌まったと言えるだろう。
人魚さんは自分で探して選んだんだけどね。
一人くらい人間の嫁も?って思ったことも在りました。
でも、大変な事になるのに気が付いた。
例えば、メイちゃん。
そう、人間の商人の女の子。
5人兄弟の5番目で、兄弟で商人をやってたが、色々搾取されたり苦労して、柵から何とか脱出して、トリネコ商会で頑張ってた!
オダーラやマウントフジに行く時には気にして世話を焼いてたんだが‥‥
それが、彼女を勘違いさせてしまったようで。
彼女の中では、次期お嫁さん候補?
そんな風に思わせた事無いつもりだったんだがね‥‥
マウントフジで俺が英雄扱いされだした頃から彼女の行動が変わりだした。
人前で抱き着いたり甘えたり‥‥
最初は可愛いもんだと思っていたが、嫁たちから忠告が入った。
放置するとヤバいことになると、今のうちに正しなさいと。
「真悟人?メイちゃんを嫁にするの?‥‥しないなら中途半端な行動は慎みなさい。勘違いさせるのはあなたの行動だからね?」
トゥミたちから何時に無く厳しい忠告をされた。
冷静に周囲の言動も見ていると、
「メイちゃんは真悟人様のお気に入りだから‥‥」
「メイちゃんの気に障ることは、真悟人様の気に障る‥‥」
「次期お嫁さんってことは、牙狼村の交易を一手に引き受けるだろう!」
これはヤバい!
直ぐにトリネコさんと会って状況を話した。その上でジャニ(長男)フェブ(次男)エイプ(長女)を集めた。
ここで大事なのは、メイちゃんは悪くない。
悪いのは勘違いする行動をとった俺が悪い。
それを見た周囲の者が、メイちゃんに媚びても悪いのは俺だと。
トリネコさんを筆頭に、彼らもそう思っていたようだ。
(俺がメイちゃんを嫁さん候補としてる)そう思わせていたようだ。
これはキチンと謝った。
俺にそんなつもりは無い。娘に対する様な気持ちだったと。
だからメイにはちゃんと謝ると伝えた。
しかし、エイプを筆頭にそれは必要ないと言われた。
「真悟人様のお気持ちは分かりました。確かに私たちもそう思っていました。しかし、そう思ったのはメイからの話が在ったからです。‥‥ちゃんと確認もせずそう思い込んでいました。商人ならば言質を取って、然るべき手続きを踏んでから他人に話すべきです。これは、メイの落ち度です。だから真悟人様が謝る必要はございません。」
「はい。それでも俺が勘違いさせて、この状況になった訳です。メイちゃんはまだ16?17?、そんな女の子に傷を負って欲しくない。まだ未来があるのだから。」
「真悟人様。お優しいですね。でも、その優しさで女が勘違いするんですよ?」
うっ‥‥‥
何も言えなかった。
優しさって、俺のは表面だけだったんだ‥‥
その後、俺はメイちゃんに会うのは禁止された。
周囲の見方は、メイちゃんは俺に遊ばれただけと映ったようだ。
色恋が絡むと、誰も傷つかない幕引きは無いと‥‥分かった。
その後は、人間たちは俺がメイちゃんと別れたと言って、次から次から来るわ来るわ!号外まで出て、メイちゃんの泣き顔と共に在る事無い事書きまくってる所があった。
流石にブチ切れて、その出版社?責任者を拉致った。
「さて、君たちに強制的に来てもらった理由は分かっているだろう。」
「「「「「‥‥‥‥‥」」」」」
編集責任者は5人。
「まずは編集長。言いたい事は?」
「こんな事は許されない!早く我々を開放しろ!」
まだ若いであろう編集長は30代であろうか?人様の秘密をすっぱ抜き発行部数を上げて儲けてた様だ。
「ほう?それは自分たちは悪くないと言う事かな?」
「当たり前だ!こんな事をしてタダで済むとは思うなよ!」
「ふっ。それはこの状況がタダで済んで帰れるつもりって事だな。」
「なっ‥‥」
編集部員全員が息を呑んだ。
大体、出版会社の主要メンバーが全員拉致られて、言われる事は目に見えている。
出した記事の訂正及び謝罪文の掲載。
今回、拉致った相手は牙狼村の村長、神田真悟人‥‥当たり前に出てくると言う事は真面に帰れる訳は無い‥‥
「他の皆さんからは何か言う事は在りませんか?」
「はい!発言宜しいですか?」
「はい。どうぞ。あなたは取材班班長のユーリさんでしたね。」
「はい。その通りです。今回のこの処置はトリネコ商会のメイさんの記事に関する事という認識で宜しいですか?」
「はい。その通りです。こちらの希望としましては、あの記事がどういう流れであんな話になったのかの検証です。」
「検証?‥‥」
「はい。取材して、そんな話でしたか?どこで誰が捏造しました?取材班ならば生の声を聴いて、メモも取ってますよね?」
「‥‥‥‥」
何も反論できなかった。
あの話はほぼ捏造で、面白おかしく作った話である。
実際は、真悟人に熱を上げてた商人の娘が、優しさを勘違いしてお嫁さんになれると勘違いしていただけの事。
それでは記事にならないと編集長と何人かが話を考えて掲載した。
それを言ってしまったら明日から自分は路頭に迷うだろう。
だからそんな事は絶対に言えない。
「返答は無しですか?」
「‥‥‥‥‥‥」
「他の皆さんはどうですか?あの話は事実に基いてる話ですか?」
「「「‥‥‥‥‥‥」」」
「ここで、皆さんに一つお知らせしましょう。」
「「「「「‥‥??‥‥」」」」」
「王都からの通達です。
告
出版物について。
創作、および捏造を行い、個人の名誉を著しく棄損する者には厳罰に処す。
と、言う事です。
どうですか?あなた達の出版物には当て嵌まりますか?」
「「「「あ‥‥う‥‥」」」」
編集長以外は俯いてしまった。色々と心当たりがあるのだろう。
「そんな物には当て嵌まらない。あった事をそのまま出してるだけだ!それの何が悪いんだ!?それより俺たちをこんな目に合してるお前の方が犯罪者だろう!」
思わず拍手したいくらい開き直った態度です。
「あなたは編集長のサイモンさんでしたね。」
「それがどうした!?早く解放しろ!訴えてやるからな!」
「奥さんはルーシーさんでしたね?お子さんは一人で3歳の男の子ですね?」
「だからなんだ!?まさか!家族を人質に取ったのか!?」
「いえいえ、そんな事しませんよ。貴方は奥さんがいらっしゃる。お子さんもカワイイ盛りだよね。」
「‥‥‥‥‥」
「まさか、そんな幸せの中で、不貞を働いてたりはありませんよね?」
「あ?‥‥‥」
「事実を在りのままに出してるだけ。それのどこが悪い?でしたね?」
「そ、その通りだ‥‥」
「〇月〇日午後4時、貴方の出版社に出資をされてるカゴイケ子爵婦人。場所は‥」
「や、やめろぉ!!」
「‥‥‥それって‥‥」
「その日って、編集長が早退した日だよねぇ?」
「うんうん。奥さんが具合悪いから子供の面倒見るって‥‥」
「そう言えば、他にもいきなり姿を眩ます時があったよなぁ?」
「あったあった!お得意さんと会うからって言ってたのに、その相手から連絡があったりねぇ~」
「カゴイケ子爵婦人って、あのSM疑惑のあるガマガエルみたいなオバサンだよねぇ?」
「うわっ!ガマガエルとスカト□プレイ!?」
サイモン編集長は真っ赤な顔してプルプルと震えている。
「事実を在りのままに公表しますか?いえ、捏造して面白おかしく発表しますか?嘸かし面白いでしょうな。なんせ子爵婦人ですし、どれだけの命が脅かされるか?それも民衆の求める所ですね!」
「ま、待っ「さて、私の話はここまでです。今日の事も、事実を面白おかしく伝えて下さい。」‥‥。」
「では、皆さんお帰り下さい。」
「こ、このロープを解いて‥‥あれ?」
「ロープですか?何処かにロープが在りましたか?此処へは強制的に来てもらいましたが、拘束するような犯罪は犯してないですよ?」
「「「「「‥‥‥‥」」」」」
「それでは、お疲れさまでした。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます