復活のΕ
@madoromikingdom
プロローグ 終焉は雷鳴と共に
眩い閃光が視界を埋めつくし、瞼を焼き焦がす。否。瞼だけではない。それは俺の衣服を、肉体を、魂までもに到達し、悲鳴のような轟音と共に焼き潰していく。
「グッ、オオオォォォオオォォッ!!」
俺自身の声ですらも遠く彼方にあるように聴こえるほど強烈な雷鳴の中、いまだ辛うじて消えずに残る瞳で彼の者の姿を見下ろす。
輝く光そのもので編み上げたかの如く美しい金髪。雷を秘めたる碧の瞳。
俺は魂を引き裂く様な、真実そうなりつつある痛みに耐えながら彼の者を睨み付け、呪いの言葉を編み上げて叫ぶ。
「おのれ、おのれよくも。許さぬ。たとえこの身が滅びようとも決して忘れぬぞ!」
俺の言葉は空間に、世界に絡み付き、反響する。この雷鳴の中にあってなおこの場の誰もが理解し、脳に刻み付ける呪言と化した。
「我が魂、我が恨みは呪いと成りて、この地へ侵食する! そして呪いは力となりてやがて俺は舞い戻るだろう! その時こそこの怒り、恨み! 憎しみを晴らすだろう! 貴様らの滅亡をもってしてな!!」
瞳が焼き潰れ、感覚はついに消え去った。しかし怒りが、憎しみが消えることは無かった。
それらは宣言通りの呪いとなり、大地に、空に染み付いて行く。
せいぜい俺の復活するまでの短い時間を、惨めに怯えて過ごすがいい。
俺は必ず舞い戻る。この世界に。
復活のΕ @madoromikingdom
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