神機名鑑4 ブラックロッドⅡ

□ブラックロッドⅡ


 セコンダリアに授与された神機。

 “ブラックロッドⅡ”は本来の名称であり、“グランサビオ”は奏者であるディマオが勝手に付けた名称である。

 その本質は魔術行使に使う補助と触媒であり、効率を考えて大型化した最果てである。即ち大型化したら防御力が欲しくなり、装甲を増やし、運ぶための足を付け、効率化のため人型になり、そうしてできた人型魔導杖の1つである。

 共感・同化魔術の応用により操作するための人型であり、そのため各部のバランスは人に知覚するための工夫が施されている。しかし技術的な制約により、脚は大きく手足は実際の人体より小さくなっている。

 黒い金属質な装甲の内側は人体の骨格に近いバランスのフレームと、肉となる土とゲル状の液体に満ちており、可動箇所はほぼ人体と同じだろう。

 目になる部分はただの蒼く染められたガラス玉が2つ、人の目と同じ位置に埋め込まれているが、共感魔術により搭乗者の目にガラス玉から移る風景がそのまま投映されるようになっている。

 最大の特長は人型魔術杖特有の回転式魔導筒が二の腕と前腕部の計4つ配置されていることか。この回転式魔導筒は魔術文字が刻印された円筒で、回転することにより魔法力の増幅や魔法そのものの強化を行える。これの数が多いほど当然ながら性能もコストも高くなる。本機の4個は機体左右にわけてバランス良く、また片側になっても増幅と強化2つの最低限の機能を維持する数である。コストはつくが、かなりの戦闘力をだせる数となっている。

 また魔導杖に共通のシステムとして、機体の名称を宣言することで各部機構の性能を増幅し、2倍の魔法威力2倍の行使速度そして3倍の魔力消費で行使することが可能である。量産機である本機は機体名称である“ブラックロッドⅡ”及び、機体番号である“143”を宣言する必要がある。

 搭乗者ディマオ・ディマドゥス

 長い金髪に透き通った碧眼の青年。切れ長の美青年で、整った体型の長身。わりとやんごとなき立場の出身であり、そのため普通に働くことが出来ない。そのため趣味の研究に没頭する25歳。研究内容は歴史から食文化等多岐にわたるが、メインは魔術である。気付けば国一番の魔術師であり、そのため今回の神機の奏者となった。

 服装は国の正装で、上品な白い布を使った仕立ての良いパンツと詰め襟のジャケット。金の肩章と金の飾緒、そして肩からたすきに掛けた紅い帯は立場を現している。

 尚、普段着は綿のズボンとシャツ、そしてウールの上着である。色は適当にあるものだ。

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