第15話

午後のHR。

担任の一言でそれは始まった。


「じゃあ、球技大会のメンバーを決めるぞー」


球技大会。朝、担任に言われたまま僕はバスケにせざるを得ない。


「今年の種目は男子はバスケと野球。女子はテニスとバレーに決まった。どっちに何人入っても構わないが、最低人数だけは守ってくれ~」


各々仲のいいメンバーで固まり、男女ともにメンバーが固まりつつあった。

決まっていないの僕と様子を見ていた赤井さん。

ちなみにボッチな僕とは違って赤井さんはどっちのチームからも声がかかっている。

意外と人気者なのかな。


「よし、だいたい決まったな。言ってなかっただ水面はバスケに入ることを先生と約束済みだからな~。仲間に入れてやれ~」


動こうとしない僕を見かねてか、バスケチーム側に伝える。

仕方ない、行くか。


「なんかそういう流れになっちゃったけど僕もバスケやるよ。よろしく」

「よろしく~」


ほとんど話したことのないクラスメイトたち。もっとドライに避けられると思ってたけどそんなことはなかった。

ちなみに赤井さんはいつの間にかバレー側に加わっていた。


「よし、決まったな。あとでそれぞれ名簿に名前書いておいてくれ。

 あともう一つ、こっちはまだ先だから今すぐに決める必要は無いんだが考えておいてくれよ~」


言いながら黒板に『文化祭』の文字を書く。


「一年はクラス展示は希望制になっている。基本は部活の出し物に集中するように。

 本校は運動系・文化系共に部活に力を入れているって内外に知らしめるという理由らしい。例年一年で展示しているのは一クラスくらいだな。

 ちなみに部活の所属していない奴は実行委員やってもらうことになるから覚悟しとけよ~」


実行委員はやりたくないなぁ……

なんとか避ける方法考えとかないと。


「もうそろそろ時間だしここで終わりだ。明日から授業が始まるから覚悟しとけよ!」


その言葉を最後に担任はまだチャイムもなっていないのに教室を出ていった。

相変わらず微妙に適当なんだよなぁ。授業はしっかりやるのに。

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